ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 知事のホームページ - 知事の発言集 - 知事の窓 > 知事の発言集 - 知事の窓 - 2017年冬季号
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今年は「酉年」。大空を高く舞う県鳥イヌワシにあやかり、石川県を明るい未来へ羽ばたく年にしたいと思っています。本年もどうぞよろしくお願いします。
さて、いしかわ動物園に昨年秋オープンした「トキ里山館」へ足を運ばれましたか。本州では初めてとなるトキの公開展示施設で、トキが生息する里山の自然を再現し、トキ色に輝く羽を広げて飛んだり、エサのドジョウをついばんだりできるようになっています。のぞき窓からは止まり木で休む姿を間近に観察でき、特徴である赤い顔もバッチリ見られますよ。
トキのペアが巣作りに使える松の木もあります。「トキ里山館で2世誕生!」という夢も膨らみますが、卵のふ化や餌やり、巣立ちの様子まで肉眼で見ることができれば本当に最高ですね。
この施設には、トキが将来、石川の空に戻る日を、県民の皆様に想像していただきたいとの願いをこめています。そして、トキが生息し繁殖するにはどんな環境や工夫が必要かを考えるきっかけにしていただきたいのです。
例えば、昔に比べて耕作放棄地が増え、ドジョウが少なくなっています。トキが再びこの地で生きていくには、荒れた里山を整え、農薬を減らすことで、すみかやエサ場を整えることが必要です。
これまでに地球上からたくさんの生き物が姿を消しました。その原因の多くは、開発や汚染、乱獲です。彼らの命を奪ってしまう環境が人にとっていいはずがありません。彼らの消滅は、かけがえのない地球が急速に住みにくくなっていることへの警鐘ではないでしょうか。トキの舞う里山は、きっと人にとっても優しいものだと思います。
このところ騒がれている鳥インフルエンザも気がかりです。もちろん、トキへの感染防止には万全を尽くしています。1年で最も寒い季節ですから、皆様もどうぞ温かくして健やかにお過ごしください。
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