ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 知事のホームページ - 知事の発言集 - 知事の窓 > 知事の発言集 - 知事の窓 - 2001年春季号
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「雪道を散歩などするからや。頭も打っているにきまっている。検査しなさい」。受話器の向こうから、七十八歳になる母の声が響いてきました。わたしに事情を説明する間も与えず、気遣い、そして叱り続ける母に、「心配かけてごめん」と謝りながら、「あぁ、親にとって子供はいくつになっても子供なんだなあ」とありがたく思いました。
わたしの不注意から起きた骨折で、県民の皆さまにもご心配とご迷惑をかけました。県のホームページにあるわたしのコーナーへも、お見舞いやご叱責のメールをたくさんいただきました。ありがとうございます。
事故直後は左腕をギプスで固定され、靴下一枚はくことさえできず、不自由さを嫌というほど味わいました。障害のある方のことは、自分なりに分かっていたつもりでしたが、正直、「これほど!」とは想像もつきませんでした。それから一週間もすると、今度は何とか一人でやってみようという意欲を持ち始めた自分に気づきました。
早速、介護用品店でマジックテープで止める下着を買いました。これを使うと一人でも着替えができ、思わずうれしくなりました。こんな便利な商品が身の回りにもっと増えれば、仮に障害があっても自立した生活が送れ、やる気がいま以上に出てくるのにと、強く実感した次第です。
そんな意味で、骨折事故はわたしにとっていい勉強になりました。「だれもがハンディを感じずに生き生きと暮らせる」。わたしからのお見舞い返しは、そんなふるさとづくりへの全力投球にしたいと思っています。
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