ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 知事のホームページ - 知事の発言集 - 知事の窓 > 知事の発言集 - 知事の窓 - 1997年秋季号
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ペットボトルのリサイクルが今年四月から本格化しましたが、県民の皆さんからは「回収の際、キャップやシールを取ったり、透明と色つきのものを分別するなど手間がかかり過ぎる。容器の統一をメーカーに指導できないのか」との声をよく聞きます。これに対して、メーカー側は、「多種多様な容器は消費者ニーズの反映」と言います。
この問題には、「ニワトリが先か、卵が先か」に似たところがあると思います。つまり、リサイクルに都合の悪いペットボトルの氾濫は、メーカーが外見で消費者の購買意欲を刺激する結果なのか、それとも消費者がそういう商品を求めているためなのか、です。
もちろん、深刻化するごみ問題の解決には、消費者とメーカー双方の理解と協力が不可欠なことは言うまでもありません。ただ、これからのリサイクル社会を築いていくためには、効率性や利便性を多少犠牲にしても、環境へのやさしさを優先させるなど、私たち消費者が生活のあり方を少し変えていく必要があるようです。
また、商品が環境問題を十分配慮して作られているかどうか、メーカーの姿勢を厳しくチェックする目が大切になります。リサイクルで生み出される再生品の積極的な利用もそうですね。例えば、古紙一トンは成木二十本分のパルプに相当するそうです。古紙から作る再生紙の利用を増やせば増やすほど、自然をそこなわずに済むわけです。
未来の世代から借りている地球を、可能な限り負荷を与えず引き継いでいく。遠大なテーマですが、実は一人ひとりのちょっとした心がけが一番のカギなのです。
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