緊急情報

閉じる

現在、情報はありません。

印刷

更新日:2010年4月2日

ここから本文です。

知事の発言集 - 知事の窓 - 2000年新年号

消えかかる「メダカの学校」

ある朝、開いた新聞記事に目が釘付けになってしまいました。『日本からメダカが消える』。環境庁の発表した絶滅のおそれがある淡水魚の中に、あまりにも身近なメダカが含まれていることを知り、ショックを受けてしまいました。

子どもの頃、水ぬるむ春が来るのを待ちかねて近くの田んぼへ飛んでいき、よくメダカすくいをしました。手のひらの中でキラキラ跳びはねるメダカは、小さな宝石のように思えたものでした。当時は、さっと手ですくえるぐらいメダカも群れをなして泳いでいました。

高度成長とともに、メダカの住む小川や池が開発で埋め立てられたり、コンクリート水路に変わったせいもあるんでしょうが、それにしてもです。戦後、モノはあふれるぐらい豊かになりました。でも、その陰で、犠牲になったものや置き去りにしてきたものが、数え切れないぐらいあったと言わざるを得ません。

いよいよ2000年がスタートしました。新しい千年の幕開けは、戦後、効率性や利便性の物差しを基準に切り捨ててしまった“宝物”をよみがえらせる始まりの年にしたい、と強く思っています。

メダカの学校は、やはり川の中にあるべきで、水槽の中では歌にもなりません。今号でも特集しましたが、石川県では昨年から、小学校でメダカを増やす活動をしたり、野生生物の生息環境を再現するビオトープづくりに乗り出しています。皆さんにもぜひ、そーっとのぞきに来ていただき、小さな命のすばらしさに触れ、大切なものを見つめ直す機会にしていただければと思っています。

 

知事の窓一覧へ戻る

 

お問い合わせ

所属課:知事室秘書課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1221

ファクス番号:076-225-1222

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報はお役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

同じ分類から探す