ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 知事のホームページ - 知事の発言集 - 知事の窓 > 知事の発言集 - 知事の窓 - 1998年春季号
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今年に入って、バタフライナイフを使った子どもの凶悪犯罪が多発しています。しかも、ごく普通に見える少年が、突然、無防備な相手を攻撃するという点に、大人たちはただうろたえるばかりです。
少年がナイフを持つ理由に、「格好いいから」があります。思春期の少年ですから、そういったものに憧れる気持ちがあるのでしょう。しかし、ナイフで人を傷つけることの重大さや善悪の判断が、全く欠落しているのが心配です。
そして、この問題を突き詰めていくと、大人社会のあり方そのものに行き着く気がしてなりません。
子どもの手本となるべき大人自身が、社会規範から外れた事件をくり返したり、学力以外の才能や個性をあまり評価しない風潮が、子どもたちの心を不安にし、未来に夢を描けなくしているのではないでしょうか。
少子化が進んでいます。たくさんの兄弟や友達にもまれる中から、思いやりや人の痛みを学んだ昔にくらべ、現代は子育てが難しくなったと言われます。確かにそうかもしれませんが、私たちはいま生きるこの時代にふさわしい子育ての方法を見つけ出さなければなりません。
それと同時に、戦後、モノの豊かさを追うあまり、置き去りにしてしまった「心」をどう取り戻すのか。これらの答えを探す責任が、私たち大人にはあると思います。
さて、お陰様で、引き続き県政を担当させていただくこととなりました。「初心忘るべからず」を肝に銘じて全力を尽くしてまいりますので、どうかよろしくお願いします。また、皆さんの生の声をできる限り県政に反映させてまいりますので、ぜひとも気軽に声をおかけください。
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