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更新日:2010年8月5日

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知事の発言集 - 知事の窓 - 2010年春季号

トキから学ぶ 里山と人との共生

しかわ動物園に今年1月、佐渡から雄雌2組のトキがやってきたことは、皆さんもご存じのことと思います。トキの分散飼育は鳥インフルエンザの感染症から絶滅を防ぐのが目的で、本県は本州最後の生息地であり、繁殖技術や受け入れ態勢が整っていることなどが評価され、飼育地に選ばれました。

殖ケージで過ごすトキは新しい環境にもすっかり慣れ、まずはひと安心。春には2世誕生の朗報が待たれます。トキは大変臆病(おくびょう)な鳥で、一般公開できないのは残念ですが、そのかわり様子をライブ映像で観察できる展示・映像コーナーを設けています。

メラのズーム機能を使えば羽根の一本一本まで鮮明に映し出せる大型モニターには、トキの保護活動を長年やってこられた羽咋市の村本義雄さんも、「こんなにきれいで大きなトキを見たのは初めて!」と感動の声を上げたほど。コーナーには、トキの重さや大きさが実感できるぬいぐるみもあり、子どもたちに人気です。

ころで、先ごろ村本さんから寄贈されたトキに関する資料のひとつに胸が痛みました。本州でただ一羽となった“能里(のり)”の鳴き声を録音したテープです。どこかに雌がいるだろうと必死に求愛のメッセージを送る能里が、哀れでなりませんでした。県では、自然史資料館をはじめ歴史博物館や動物園で、これらの貴重な資料を皆さんにわかりやすく紹介していく予定です。

40年ぶりに実現したトキの里帰りをきっかけにして、トキのいた里山と人間とのかかわりにも関心が高まっていることを感じます。そして、なぜトキが姿を消したのか、石川の空を再び舞うにはどうすればよいのかを一緒に考え、ぜひその環境を取り戻していきたいと思います。

 

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