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更新日:2024年2月29日

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議案説明要旨(令和6年第1回県議会定例会) - 令和6年2月29日 -

内容

本日、追加提案をいたしました令和五年度一般会計補正予算及び特別会計補正予算につきまして、その大要をご説明申し上げます。

はじめに、令和六年能登半島地震への対応につきましては、当初提案いたしました令和六年度当初予算及び令和五年度第一次三月補正予算において、「生活の再建」、「生業の再建」、「災害復旧等」を柱とした施策を計上したところでありますが、国と調整を行っていた「新たな交付金制度」による支援、住宅融資の利子助成など、追加的に対応が必要となった施策について、令和五年度第二次三月補正予算として追加提案することといたしました。

被災者の生活再建につきましては、国において、高齢化率が著しく高く、半島という地理的な制約があり住み慣れた地を離れて避難を余儀なくされている方も多い状況等に鑑み、地域福祉の向上に資する観点から、奥能登二市二町、七尾市及び志賀町の六市町を対象とした「新たな交付金制度」が創設されました。これにより、六市町の半壊以上の住家被害を受けた世帯のうち、高齢者等のいる世帯や資金の借入、返済が容易でない世帯を対象に、家財等や住宅再建への支援として、最大三百万円を助成することといたしました。

加えて、この制度の対象とならない世帯については、県内全域の半壊以上の住家被害を受けた世帯のうち、一定の収入要件を満たす世帯を対象に、自宅の新築・購入、補修のために借り入れた住宅融資の利子について、一括前払いで、「新たな交付金制度」による支援と同額の最大三百万円を助成することといたしました。なお、教育費などの支出が多い子育て世帯については、少子化対策、人口流出防止の観点から、収入要件を撤廃することといたしました。

現行の中規模半壊以上の世帯に対する被災者生活再建支援制度と半壊世帯に対する県独自の支援制度に加え、今回新たに措置する支援により、被災者の生活再建を一層後押ししてまいります。

液状化による甚大な被害を受けた地域については、国において、被害の実情に対応し、道路等とその隣接住宅地を含めたエリアに対して一体的に対策を講じる支援措置の強化が検討されており、県としても、その内容を踏まえ、必要な支援を検討してまいります。

被災地で様々な支援活動を行っていただいている国や全国の自治体からの応援職員などへの支援につきましては、能登地域で不足している宿泊場所を確保するため、のと里山空港ターミナルビル横の県有地に、他県からプレハブ式の宿泊施設を移設することとしております。これに加え、中小企業基盤整備機構の支援事業を活用し、この宿泊拠点を拡充するほか、珠洲市や穴水町にも宿泊拠点を設けることといたしました。これらの施設の運営については、被災した地元の宿泊事業者に担っていただくことで、生業再建の支援にもつなげてまいります。

このほか、二次避難されている方々が自宅の状況確認等を行えるよう、先般、小松市内、加賀市内の二次避難所と被災地を往復するバスを運行したほか、金沢市内、白山市内の施設への集団避難を行っている中学生が地元の卒業式に参加できるよう、各施設から地元に向かうバスを運行することといたしました。また、被災した児童生徒のこころのケアをきめ細かく行うため、県外からの臨床心理士等を確保し、スクールカウンセラーをさらに増員いたしました。

当初提案いたしました令和五年度第一次三月補正予算で計上しております「いしかわ応援旅行割」につきましては、北陸新幹線の県内全線開業に合わせ、富山県、福井県、新潟県と同様に来月十六日から四月二十六日までの間を第一弾として実施することといたしました。一方、二次避難の継続を希望する方も一定程度おられることから、宿泊施設が二次避難者の受け入れを継続しながら「いしかわ応援旅行割」を十分活用できるよう、施設ごとに、全国旅行支援の実績に応じて予算枠を配分するとともに、二次避難者の受入状況に応じて予算枠を追加配分することといたしました。さらに、施設の実情に応じて実施期間を柔軟に設定できるよう、予算の範囲内で、ゴールデンウィーク以降も第二弾を実施可能とし、二次避難者と一般旅行者の受け入れの両立を図ってまいります。

さて、今回の補正予算は、先に申し述べた令和六年能登半島地震への対応のほか、本年度の最終補正となることから、各事業の執行状況を精査し、整理したところであります。

歳入につきましては、県税収入は、円安などを背景に製造業を中心とした堅調な企業業績を反映し、法人関係税が現計予算を上回る見込みであることから、実質県税ベースで二十一億円余を増額補正することといたしました。

歳出につきましては、新型コロナウイルス感染症の昨年五月の五類感染症への移行に伴い、先の六月補正予算において所要の減額整理を行ったところでありますが、国の方針を踏まえ、昨年十月から医療提供体制のさらなる見直しを行ったところであり、これにより生じる不用額等について減額整理を行うことといたしました。

このほか、今般の地震対応に係る時間外勤務の大幅な増加等による職員費の増額、道路の除雪など必要な予算を計上するとともに、臨時財政対策債の償還財源として本年度、追加交付された地方交付税について、来年度から二カ年にわたる精算に備え、地方交付税精算勘定への積み立てを行うことといたしました。

また、事務的経費の節減や入札執行後の残額、貸付金等の精算整理などにより不用額が生じたものについて、減額整理を行ったところであります。

以上が、今回の一般会計補正予算の大要であり、総額で百三十六億六千六百万円余の減額補正となっており、このうち、令和六年能登半島地震に係る予算は九十一億七千八百万円余の増額となっております。補正後累計は、当初提案いたしました令和五年度第一次三月補正予算と合わせ、八千四百四十八億七千二百万円余となっております。

繰越明許費につきましては、今回、一千九百八十六億六千百万円余を追加計上し、補正後累計では二千百七十二億七千万円余となり、今般の地震による被災箇所の復旧をはじめ、年度の端境期にあっても切れ目なく事業を実施し、平準化を図ってまいります。

また、十五の特別会計及び事業会計においても、所要の補正を行っております。

金沢競馬につきましては、現在地移転五十周年を記念したイベント等の取り組みにより、本年度も黒字となる見通しであります。黒字については、きゅう舎の建て替えを着実に進めていくため、公営競馬特別会計の施設整備基金に積み立てるとともに、昨年度に引き続き、一千万円を一般会計に繰り入れることといたしました。また、来月十日から十二日までの三日間に行われる全レースを「能登半島地震復興支援シリーズ」として実施し、売上の一部を義援金といたします。

県債残高につきましては、総額は、臨時財政対策債の発行額の減少により、前年度を下回るものの、臨時財政対策債を除いた、いわゆる通常債の残高は、並行在来線の金沢以西延伸に伴うIRいしかわ鉄道(株)による鉄道資産の取得への支援に加え、昨年五月の令和五年奥能登地震、昨年七月の河北郡市を中心とした大雨と相次いだ大きな災害への対応などにより、県債の発行額が増加しており、二十一年ぶりに前年度を上回る見込みとなりました。

さらに、今般の地震からの復旧・復興には、今後、多額の県債発行が見込まれ、将来的には公債費が県財政を圧迫することが懸念されます。このため、持続可能な財政運営に向け、事業の見直しや効率的な執行による歳出削減を徹底するとともに、国に対しては、さらなる財政措置の拡充などを要望してまいります。

岸田総理は、先週二十四日に穴水町、輪島市を視察された際、先に申し述べた「新たな交付金制度」の創設に加え、予備費について、総額一千億円規模も視野に、今週中にも三度目の使用決定をする方針を表明されました。引き続き、国と連携し、迅速な復旧、そして能登の創造的復興の実現に向け、被災市町、被災者、事業者の声をしっかりと受け止め、全庁挙げて取り組んでまいります。

以上をもちまして、私の説明を終わりますが、なにとぞ慎重ご審議のうえ、適切なるご決議あらんことをお願いいたします。

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