ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 議案説明要旨(令和3年第1回県議会定例会) - 令和3年3月4日 -
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本日、追加提案をいたしました令和二年度一般会計補正予算及び特別会計補正予算につきまして、その大要をご説明申し上げます。
今回の補正予算は、本年度の最終補正となることから、各事業の執行状況を精査し、整理いたしたところであります。
歳入につきましては、県税収入について、新型コロナウイルス感染症の影響により、法人関係税を中心に幅広い税目で現計予算を下回る見込みであることから、平成二十一年度以来十一年ぶりに、実質県税ベースで四十八億円余を減額補正することといたしました。
こうした年度途中の予期せぬ減収に対しては、従来から、景気の影響を受けやすい法人関係税等に限り、後年度に地方交付税で財源措置される減収補填債の発行が認められているところでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響は、地方消費税を中心に他の税目にも広く及んでいることから、対象税目の拡大を国に強く要請してまいりました。
その結果、先般、国が法律を改正し、臨時的な措置として、地方消費税や軽油引取税などの消費や流通に関わる税目を追加したところであり、本県では、新たに三十五億円の発行が認められたところであります。
歳出につきましては、家計が急変した世帯に対する生活資金の貸し付けについて、新型コロナウイルス感染症による日常生活への影響が長期化していることを踏まえ、貸付期間が延長されたことから、所要の補正を行っております。
また、北陸新幹線の建設費負担金については、全国の整備新幹線の建設費に充当される新幹線施設の貸付料が、金沢・敦賀間に多く配分され、本県の負担金が大幅に減額されたことから、百四十四億円余を減額いたしました。このことは、大量輸送機能を有する北陸新幹線が優良な社会資本であることの証左であると考えております。
さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により中止や延期を余儀なくされた事業をはじめ、県民サービスを低下させないことを前提に、当初予算に計上した事業の見直しなどに全庁を挙げて取り組んできた結果、総額で二十六億円、一般財源ベースで十五億円の歳出を節減したところであります。
このほか、職員費の減額をはじめ、事務的経費の節減や入札執行後の残額、災害復旧事業費や貸付金等の精算整理などにより不用額が生じたものについて、減額整理を行ったところであります。
財政調整基金につきましては、今年度はこれまでに百六億円余を取り崩し、来年度も十六億円を取り崩す予定としていることから、残高がほぼ枯渇する状況となっております。年度途中の不測の事態に備えるとともに機動的な財政運営を確保するためには、こうした状況は速やかに解消しなければなりません。
このため、先に申し述べた、新たに認められた減収補填債三十五億円と、事業の執行見直しなどにより確保した十五億円を合わせ、財政調整基金の取り崩しを五十億円取りやめることといたしました。これにより、基金残高を確保し、持続可能な財政基盤をしっかりと維持してまいります。
以上が、今回の一般会計補正予算の大要であり、総額で三百四十四億二千九百万円余の減額補正となっており、補正後累計は、当初提案いたしました第一次三月補正予算と合わせ、六千六百二十一億八千二百万円余となっております。
繰越明許費につきましては、今回、五百九十九億七千四百万円余を追加計上し、補正後累計では六百五十三億五百万円余となっており、年度の端境期にあっても切れ目なく事業が実施され、平準化を図ることができるものと考えております。
また、十六の特別会計及び事業会計においても、所要の補正を行っております。
県債残高につきましては、先に申し述べたとおり、新型コロナウイルス感染症の影響による県税収入の大幅な減少を踏まえ、減収補填債を発行したことから、総額は前年度を上回ることとなりましたが、減収補填債と臨時財政対策債を除いた、いわゆる通常債の残高は前年度を下回る水準に抑制したところであります。
今後とも、持続可能な行財政基盤の確立に向け、行財政改革を不断に進めつつ、県政の諸課題に積極果敢に取り組んでまいる所存であります。
新型コロナウイルスのワクチン接種につきましては、明日から、県立中央病院を皮切りに、医療従事者等に対する優先接種を開始することといたしました。
県としては、医療従事者等に対する優先接種に加え、副反応等に関する専門的な相談を受けるコールセンター「石川県発熱患者等受診・コロナワクチン副反応相談センター」を今月二十日に開設するほか、ワクチンに関する積極的な情報発信や、接種後に副反応を疑う症状が出た場合の受診窓口の設置に向けた準備にもしっかりと取り組んでまいります。これらにより、ワクチン接種に向けた体制をしっかりと構築し、市町による住民接種の円滑な実施につなげてまいります。
新型コロナウイルスの感染者が集中的に確認されていた金沢市片町地区の飲食店に対し、営業時間の短縮を要請してから十日が経過いたしました。関係の皆様方のご協力により、要請以降、同地区では新たなクラスターは発生していない状況にありますが、高い関心を持って推移を見守っているところであります。明日にも「新型コロナウイルス感染症対策本部会議」を開催し、感染防止対策について今後の方向性を決定したいと考えております。
引き続き、県民や事業者の皆様方におかれましては、感染防止対策へのご理解とご協力をお願い申し上げます。
以上をもちまして、私の説明を終わりますが、なにとぞ慎重ご審議のうえ、適切なるご決議あらんことをお願いいたします。
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