ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 議案説明要旨(平成29年第2回県議会定例会) - 平成29年6月13日 -「魅力が輝き交流が盛んな地域づくり」について
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第二は、「魅力が輝き交流が盛んな地域づくり」についてであります。
クルーズ船の寄港につきましては、本年は、金沢港に昨年を大幅に上回る五十四本のクルーズが予定されており、このうち乗船前や下船後の宿泊が期待できるなど、特に経済効果が高い金沢港発着クルーズは四十本であり、いずれも過去最高となっております。この金沢港発着クルーズを定着させていくためには、何よりも利用者の確保が重要であり、首都圏の大手鉄道事業者や大手旅行会社と連携した誘客キャンペーンの強化をはじめ、旅行商品の造成支援や三大都市圏でのクルーズセミナーの開催などに取り組んでいるところであります。私自身も四月に、イタリアのコスタ社が運航する日本海周遊クルーズに、博多港から金沢港まで乗船し、クルーズの旅の魅力を体験したところであり、私自らクルーズの魅力を広く発信し、誘客につなげてまいりたいと考えております。また、同乗したコスタ・アジア社の副社長との懇談では、来年度以降の継続・拡大を互いに確認したところであり、日本海周遊クルーズの成功に向けて、コスタ社との間で、確かな信頼関係を構築することができたものと考えております。
また、クルーズ船と貨物の急増に対応した金沢港の機能強化整備につきましては、新たなCIQ・待合施設の整備やコンテナ上屋の集約などの基本設計を進めているところであり、本年三月に着工した無量寺岸壁の水深十メートル化事業に合わせ、東京オリンピック・パラリンピックの前年である平成三十一年度までの完成を目指し、スピード感をもって整備を進めてまいります。
新幹線開業三年目となるゴールデンウィーク期間中の観光客の入り込みは、兼六園・金沢城公園の入園者数や県内の主要温泉地の宿泊者数が、引き続き、開業前を大きく上回ったところであり、開業効果が持続しております。
この開業効果をさらに持続・発展させるとともに、「ほっと石川観光プラン2016」に掲げる目標の達成に向け、本年度は、入込客のさらなる伸びが期待できる首都圏を中心に、情報発信や誘客拡大に向けた取り組みを強化したところであります。JRと北陸三県等が連携し、新たに、四月から十一月まで「日本の美は、北陸にあり。」キャンペーンを実施しているところであり、その後に続く、冬の「ジャパニーズビューティ北陸キャンペーン」と合わせて、年間を通じた切れ目のない誘客キャンペーンを展開してまいります。
海外誘客につきましては、昨年の兼六園の外国人入園者数が過去最高となりましたが、本年はこれをさらに上回る状況で推移しております。こうした中、新たに、歴史と伝統文化、四季折々の自然、豊かな食など、本県ならではの魅力を盛り込んだ海外向けのPR映像を制作し、先日、岸田外務大臣や八カ国の駐日大使、公使が来県された際に、ご覧いただいたところであります。来月から世界最大の動画サイトにおいて、訪日旅行の成長市場であるフランス、イタリア、スペインの方々に対し配信するなど、情報発信の強化に取り組んでまいります。
広域観光の推進につきましては、本年は、白山開山千三百年の節目の年に当たることから、岐阜県、福井県と連携して、白山の魅力を満載した新たな広域ガイドブックを作成し、先月、発売が開始されたところであります。白山エリアの豊かな自然や歴史、食の魅力に加え、開通四十周年を迎えた白山白川郷ホワイトロードの魅力を発信し、さらなる誘客拡大につなげてまいります。
小松空港につきましては、羽田便について、企業に対して利用頻度に応じた特典を付与するビジネス利用キャンペーンや無料駐車券を付した旅行商品の造成支援などにより、現在、前年を上回る利用状況となっております。引き続き、企業に積極的な利用を働きかけ、ビジネス需要の確保を図るとともに、観光需要の喚起に向け、旅行商品の造成支援に取り組み、市町や福井県とも連携して、ビジネス・観光の両面で一層の利用者の確保を図ってまいります。
国際線につきましては、引き続き、航空会社と連携し、各路線の特長を活かした利用促進に取り組むとともに、新規路線の誘致に向けては、四月から今月にかけて運航している香港チャーター便への支援を通じて実績を積み上げ、積極的に航空会社への働きかけを行ってまいります。
今後とも、議員各位をはじめ小松基地並びに空港周辺住民の皆様方のご理解とご協力をいただきながら、日本海側の拠点空港としての発展に向け努力してまいる所存であります。
のと里山空港につきましては、開港十四年目の搭乗率は、前年を上回る率で推移しているところであります。目標搭乗率の確実な達成に向けて、能登の祭りを組み込むなど魅力ある旅行商品の造成を強化するとともに、新たに、高校生を対象とした助成制度を設けるなど、市町や関係団体と一体となって地元利用者の「マイ空港意識」のさらなる向上に努め、首都圏と地元双方において利用者の一層の上積みを図ってまいります。
道路網の整備につきましては、「ダブルラダー輝きの美知」構想に基づき、のと里山海道の四車線化、金沢外環状道路海側幹線、加賀海浜産業道路などの幹線道路の整備を進めているところであります。このうち、国道三〇四号の金沢市不動寺町地内については、工事が順調に進捗していることから、本年秋には供用できる見込みとなったところであり、残る古屋谷町から清水谷町間についても、早期の供用を目指し、来月には工事に着手することとしております。
IRいしかわ鉄道につきましては、新幹線開業効果の持続により好調な利用が続いており、昨年度の収支は二年連続で黒字となりました。また、本年四月から全国で相互利用が可能な交通系ICカード「ICOCA」を導入し、利用者のさらなる利便性の向上を図ったところであります。一方で、今後の経営は決して楽観できるものではなく、引き続き、県と市町が一体となって利用促進や運行支援に努めてまいります。
また、敦賀開業時に経営分離される金沢以西の並行在来線対策につきましては、去る三月に、県内全市町や経済団体等で構成する「いしかわ並行在来線金沢以西延伸対策検討会」を立ち上げたところであり、まずは本年度、検討の基礎資料となる旅客流動調査を行うなど、IRいしかわ鉄道とも連携し、金沢以東の区間で実施した対策も踏まえながら、具体の検討を進めてまいります。
いしかわ動物園の魅力向上につきましては、本県の友好交流地域であるロシアのイルクーツク州に対し、バイカルアザラシの提供を要望しておりましたところ、このたび、三頭が寄贈される運びとなりました。現在、受け入れに向けた準備を進めており、来月にも一般公開したいと考えております。
また、昨年十一月にオープンした「トキ里山館」において、先月、公開展示しているトキのペアに開館後初めてとなるヒナが誕生いたしました。これを機に、新たに、リピーターを対象にプレゼントキャンペーンを開始したほか、明日からヒナの愛称を募集することといたしました。今後も多くの皆様に、トキの子育ての様子やヒナの巣立ち、家族そろっての暮らしぶりなど、年間を通じてトキの親子が織りなす様々なドラマをご覧いただき、トキに対する理解をより一層深めていただきたいと考えております。
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