ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 議案説明要旨(令和元年第4回県議会定例会) - 令和元年9月6日 - 1.「魅力が輝き交流が盛んな地域づくり」について
ここから本文です。
第一は、「魅力が輝き交流が盛んな地域づくり」についてであります。
いよいよ来年七月から九月にかけて東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。本県においては、こうした誘客拡大の好機を捉え整備を進めてきた金沢港クルーズターミナルが来年三月に完成するほか、東京オリンピック開催前には国立工芸館が開館するとともに、金沢城公園の鼠多門・鼠多門橋が完成し、「加賀百万石回遊ルート」が形成されます。
こうしたことを踏まえ、本県の魅力を強力に発信するため、県内では「石川県金沢中央観光情報センター(仮称)」を整備するとともに、首都圏ではアンテナショップ「いしかわ百万石物語・江戸本店」の情報発信機能を強化することといたしました。
「石川県金沢中央観光情報センター(仮称)」については、まちなかという立地や「加賀百万石回遊ルート」上に位置するという特長を踏まえ、個々の旅行者の観光に関する興味・関心に合わせ、相談から提案・手配までの一連のサービスをワンストップで提供するほか、外国語に対応可能なスタッフを配置するなど、今後も増加が見込まれる外国人旅行者への対応を充実することといたしました。また、本県が誇る伝統工芸や伝統文化を体験したいとのニーズが高いことから、これらを手軽に体験できるコーナーを設けることとしております。来年春のオープンに向けて、金沢市と連携しながらしっかりと整備を進めてまいります。
首都圏アンテナショップ「いしかわ百万石物語・江戸本店」については、平成二十六年十月のオープン以来、首都圏における本県の情報発信拠点として一定の成果を上げてきたところであります。来月七日をもって現行の事業者による運営期間が終了することから、公募により、(株)ジェイアール東日本企画を次期の運営事業者として選定いたしました。駅や電車内での広報、駅構内での物販などJR東日本グループならではの取り組みにより、首都圏での情報発信拠点としての機能をさらに強化してまいります。今後、店舗の改装など諸準備を進め、新幹線金沢開業五年の節目に向け、来年二月中を目途にリニューアルオープンしたいと考えております。
国内誘客につきましては、先般、JR西日本とJR東日本が共同で「北陸新幹線開業五周年キャンペーン」を実施することが決定いたしました。来月から過去最長の一年半にわたり、テレビCMの放映や特別な旅行商品の販売などを集中的に展開していくとのことであり、本県においても、これに併せて、来月からJRとの連携による企画ツアーを実施するほか、来年三月には記念イベントを東京駅で開催することとしております。四年後の新幹線県内全線開業も見据え、本県への誘客に弾みをつけてまいりたいと考えております。
海外誘客につきましては、「海外誘客百万人構想」の実現に向け、来年の東京オリンピック・パラリンピックや令和七年の大阪・関西万博などを見据え、新幹線金沢開業後の入り込み客数の増加が特に著しい欧米やオーストラリアにおいて、これまで築き上げてきた現地旅行会社とのネットワークを積極的に活用して具体の誘客につなげていくことが重要であります。
このため、先般の欧州訪問の際に開催した観光セミナーで本県を高く評価いただいた現地旅行会社を招へいし、歴史・伝統、食文化など本県が誇る「本物の日本」の魅力を実際に体験いただき、具体の旅行商品の造成につなげていくことといたしました。
金沢港クルーズターミナルの建設につきましては、今月末には、建物の外壁工事を終えるなど、来年三月の完成に向け工事が順調に進んでおります。また、クルーズターミナルの管理・運営については、施設の効率的な管理はもとより、金沢港の賑わい創出に向け、年間を通じた集客力の高いイベントの実施など様々な工夫が求められることから、民間事業者のノウハウや創意工夫を活かすべく、現在、指定管理者の募集を行っているところであります。引き続き、ハード・ソフト両面からしっかりと準備を進めてまいります。
小松空港につきましては、上海便において、七月から今月にかけて臨時便が追加され、就航以来最多となる週五便体制で運航されているところであります。中国東方航空からは日中間の路線枠に係る規制が緩和されれば定期便化も検討したいとの意向を伺っており、本県としても規制の緩和を国に要望しておりました。
こうした中、先日、国から路線枠の緩和が発表され、定期便の増便に向けた環境が整ったことから、週五便での定期便化やさらなる増便を中国東方航空に対して積極的に働きかけるとともに、インバウンド・アウトバウンド双方での利用促進にしっかりと取り組んでまいります。
本年四月に「夏ダイヤ」の定期便として新規就航した香港便については、チャーター便の運航実績がない夏場に向けて、ファミリー向け旅行商品を造成したことなどにより、夏場の搭乗率は七割程度を確保し、就航以来の搭乗率は概ね八割となっております。引き続きこうした高い搭乗率を持続し、路線の定着を図るため、夏場の利用促進を一層強化するなど、インバウンド・アウトバウンド双方での取り組みを進めてまいります。
今後とも、議員各位をはじめ小松基地並びに空港周辺住民の皆様方のご理解とご協力をいただきながら、日本海側の拠点空港としての発展に向け努力してまいる所存であります。
のと里山空港につきましては、開港十六年目の利用者数は十六万九千人余となり、二年連続で過去最高を更新いたしました。また、搭乗率は七十一・二%と開港一年目に次ぐ高い水準となり、搭乗率保証の目標値を達成し、先月、全日空から販売促進協力金を二年連続でいただいたところであります。こうした成果は、県と地元の皆様の一体となった取り組みによるものであり、開港十七年目においても、引き続き、市町や関係団体と一丸となって、首都圏からのさらなる誘客を図るとともに、地元利用の促進に取り組み、安定した需要の確保を図ってまいります。
IRいしかわ鉄道につきましては、開業時の急激な運賃上昇を避けるための激変緩和措置は本年度で終了し、来年度から運賃を値上げすることとしておりましたが、現在の堅調な経営状況を踏まえ、金沢以西延伸時までこれを見送ることといたしました。
また、現在、金沢以西延伸後の収支試算を進めており、この秋にも、いしかわ並行在来線金沢以西延伸対策検討会を開催し、試算結果をお示しするとともに、経営や運行に関する基本方針を策定したいと考えております。引き続き、国やJR西日本に対し、積極的な支援と協力を求めていくとともに、市町とも連携を図りながら、新たな経営計画の策定に向けた検討を加速させてまいります。
広域道路ネットワークの整備につきましては、「ダブルラダー輝きの美知」構想に基づき、のと里山海道の四車線化、金沢外環状道路海側幹線、加賀海浜産業道路などの幹線道路の整備を推進しているところであります。このうち、珠洲道路の能登町太田原地内で整備を進めているゆずりレーンについては、国の追加認証を得て工事を加速させ、来年十一月末までに完成供用できる見込みとなりました。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
同じ分類から探す