ホーム > 県政情報・統計 > 知事のページ > 県議会の議案説明要旨 > 議案説明要旨(平成30年第3回県議会定例会) - 平成30年5月29日 - 2.「交流のさらなる進化」について
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第二は、「交流のさらなる進化」であります。
北陸新幹線開業四年目となるゴールデンウィーク期間中の観光客の入り込みは、兼六園・金沢城公園の入園者や県内の主要温泉地の宿泊者数が、引き続き、開業前を大きく上回ったところであり、開業効果が持続しております。
これは、個性を磨き、交流基盤を整備し、これらを活かしてさらなる交流の拡大を進めてきた本県のこれまでの取り組みの方向性が間違っていなかったことの証左であり、東京オリンピック・パラリンピック、さらには新幹線敦賀開業に向けて、陸・海・空の交流基盤を一層連携させ、人やものの交流を盛んにし、その効果を県内全域に波及させる取り組みを加速させてまいります。
北陸新幹線の金沢・敦賀間につきましては、県内の用地取得率は九十九パーセントを超えており、また、建設工事については、すべての区間で着手し、橋脚が立ち並び始めるなど工事が本格化してまいりました。
引き続き、金沢・敦賀間のできる限り早期の完成と必要な予算の確保、並びに敦賀開業の際の関西・中京圏とのアクセスの維持向上を国に働きかけるとともに、二〇三〇年度末の北海道新幹線札幌開業頃までの、大阪までのフル規格による全線整備について、関西圏を含めた沿線地域との連携を密にし、県議会及び関係各位のご支援をいただきながら取り組んでまいる所存であります。
新幹線金沢開業においては、開業前から官民を挙げて本県の特色を活かした取り組みを推進してきたことが、大きな開業効果につながったところであり、県内全線開業が五年後に迫る中、開業効果を最大限に引き出し、県下全域へ波及させていくための取り組みを、官民一体となって進めていく必要があります。
このため、本年度を開業準備のスタートの年と位置付け、有識者からご意見を賜りながら、全県一丸となって取り組むための実行プランを、年度内に策定することといたしました。金沢開業時に掲げた「おもてなしの向上」、「食文化の魅力向上」、「歴史・景観を活かした地域づくり」の三つのテーマを継承しつつ、本県の魅力にさらに磨きをかけてまいりたいと考えております。
また、実行プランの策定と併せ、本県の魅力を再発見するための政策コンテストを実施し、開業効果を引き出すための民間団体等の先導的なプロジェクトを推進することといたしました。募集にあたっては、民間団体等が主体となって実施する取り組みや、県などが取り組む施策のアイデアを、県内はもとより全国から広く募ることにより、県内全線開業の全国的な認知度や関心を高めてまいります。
金沢港の機能強化整備につきましては、先月、東部工業用地に整備する大型コンテナ上屋の起工式を行い、建設工事に着手したところであります。また、無量寺岸壁の水深十メートル化事業に合わせて、来月には、無量寺ふ頭と戸水ふ頭の間の船だまりを埋め立てる工事に着手することとしております。
新たに整備する「金沢港クルーズターミナル」については、これまで実施設計を進めてきたところであり、本年秋に、港へのアクセスを向上させる港内道路や駐車場とともに、工事に着手することといたしました。港の眺望を十分堪能できるよう海側は全面ガラス張りとするほか、クルーズ船の二隻同時接岸時にも十分対応できるCIQ・待合エリア、乗船客や観光バスのための駐車場を設けるとともに、港全体に海の玄関口にふさわしい緑豊かな植栽を施してまいります。また、ターミナルには、観光案内、売店、レストラン等の利便施設やセミナールームを設けるほか、冬季などクルーズに使用しない期間において、CIQ・待合エリアを様々なイベントやスポーツの場として活用することとしており、具体の検討を進めてまいります。
これらの整備を確実に進めていくため、港湾土地造成事業会計の剰余金を活用し、「金沢港機能強化整備基金」を創設し、財政負担の軽減を図ることといたしました。
引き続き、東京オリンピック・パラリンピック開催前年度の完成を目指し、スピード感をもって整備を進めてまいります。
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