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更新日:2020年12月2日

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議案説明要旨(令和2年第5回県議会定例会) - 令和2年11月30日 -

新型コロナウイルス感染症について

北陸新幹線について

12月補正予算の概要について

その他の諸議案について

県政の諸課題の進捗状況について

新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けて

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(内容)

新型コロナウイルス感染症について

本日、ここに、令和二年第五回県議会定例会が開かれるにあたり、最近の県政の状況と提案いたしました一般会計補正予算及び特別会計補正予算並びにその他の諸議案につきまして、その大要をご説明申し上げます。

はじめに、新型コロナウイルス感染症につきましては、本県で初めての感染者が確認されてから九カ月が経過いたしました。改めて、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、感染された方々に心からお見舞いを申し上げます。

また、高い使命感を持って献身的に感染者の治療を行っていただいている医療従事者や関係の皆様方、そして、県民生活に不可欠な社会インフラを支えていただいている皆様方に、深く敬意を表するとともに心より感謝を申し上げます。

全国の感染状況については、十月に入り感染者数は増加傾向へと転じ、今月には一日あたりの新規感染者数が二千人を超える日が相次ぐなど、急速に感染が拡大しております。

一方、本県においては、十月以降、感染状況は比較的落ち着いております。しかしながら、クラスターがひとたび発生すれば感染者が急増し、事態が急変するおそれがあることから、予断を許さない状況にあるものと考えております。

加えて、冬場を迎え、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行も懸念されることから、引き続き、検査・医療提供体制の確保を図るとともに、クラスター対策にもしっかりと取り組んでまいります。

検査体制については、これまでに順次拡充してきたことから、四月の感染拡大時と比べ、一日あたりの検査数は大幅に増加しております。濃厚接触者をはじめとする関係者を迅速に調査し、幅広く検査することで、感染者を早期に発見し、感染拡大の未然防止につなげてまいります。

また、保健所等の体制を強化するため、即戦力として緊急募集した保健師と臨床検査技師の採用を順次進めているところであります。

さらに、感染が急激に拡大している北海道を支援するため、去る二十四日から四日間にわたり県の保健師二名を派遣いたしました。加えて、県看護協会や医療機関のご協力の下、来月二日から十四日間にわたり看護師二名を派遣することといたしました。今後、この経験を本県の感染防止対策にも活かしていきたいと考えております。

医療提供体制については、引き続き、県下全域で感染者を受け入れる専用病床を確保するとともに、無症状や軽症の感染者に療養いただく宿泊施設を継続的に確保することにより、適切な治療を行えるよう万全を期してまいります。

また、専用病床を確保する医療機関への支援や医療従事者への応援金などについても、鋭意、執行に努めているところであり、今後とも、地域医療の要である医療従事者の皆様方をしっかりと支援してまいります。

クラスター対策については、重症化リスクの高い方々がおられる医療機関や高齢者施設等において、感染者が確認された初期の段階から迅速に対応するため、先月七日、「いしかわクラスター対策班」を発足させたところであります。現時点で七十七名の感染症を専門とする医師や看護師等に登録いただいており、同時に複数のクラスターが発生した場合にも対応できる体制となっております。

また、先月二十九日には、福祉施設関係の皆様方のご協力の下、高齢者・障害者施設においてクラスターが発生した際、必要なサービスの提供に支障が生じることのないよう、応援職員を相互に派遣する体制を整えたところであり、入所施設では五割を超えるご参加をいただいております。

今後とも、医療機関をはじめとする関係者のご理解を賜りながら、専門家の意見も踏まえ、感染拡大の防止に万全を期してまいります。

一方、現下の厳しい経済情勢に鑑み、これらの「感染拡大の防止」に加え、「社会経済活動の正常化」にも取り組んでいかなければなりません。

最近の本県経済は、日銀金沢支店の金融経済月報では、「厳しい状態にあるが、持ち直しつつある」とされたところでありますが、依然として、人やものの流れは感染拡大前の水準には回復していない状況にあります。

また、県内の雇用情勢については、直近の有効求人倍率は一・〇九倍と一倍を超えているものの、九カ月連続で低下しており、注意を要する状態にあります。

引き続き、使途に制限のない運転資金への緊急特別融資制度や売り上げが大幅に減少した事業者を支援する「石川県経営持続支援金」などにより、厳しい経営環境にある企業の事業継続と雇用維持を資金面から強力に支援してまいります。

加えて、雇用調整助成金については、雇用のセーフティネットとして大きな役割を果たしていることから、特例期間の延長を国に強く要請してきたところ、先般、来年二月末まで延長されることとなったところであります。また、緊急特別融資制度についても、来月末までとされている適用期限を延長するよう国に強く要請しているところであります。

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北陸新幹線について

北陸新幹線の金沢・敦賀間につきましては、今月十二日、令和四年度末までの開業に残り二年半を切ったこの時期に、国土交通省と鉄道・運輸機構から、現時点において、工期が一年半程度遅延しており、加えて、物価上昇や入札の不調・不落などに伴って事業費が約二千八百八十億円増加する見通しであることが報告されました。また、今月十八日には、県議会にも同様の説明がなされたところであります。

令和四年度末までの開業は、政府・与党申合せで定められており、これを拠り所として、並行在来線の延伸準備をはじめ地元において様々な準備が進められている中、これが遵守されないようなこととなれば、国と地方との信頼関係を根底から揺るがしかねない事態であります。

さらに、事業費についても、平成三十年度に約二千二百六十億円増加した後、二年も経過しないうちに再びそれ以上の額が増加し、合わせて五千億円以上増加することは、極めて異例の事態と言わざるを得ません。

このため、政府・与党に対し、先月九日の緊急要請に加え、今月二十日にも、県議会議長をはじめ富山・福井の両県知事とともに、政府・与党申合せに基づく令和四年度末までの開業の実現に向けてあらゆる手段を講じることや、事業費増加に伴う地方負担が極力生じないよう適切な措置を講じることなどについて、要請したところであります。

その際、敦賀・大阪間につきましても、今般の事態に関わらず、環境影響評価を速やかに進めるとともに、令和五年度当初には着工できるよう、早期に財源を確保し、大阪までの全線整備を図ることについて、強く働きかけてきたところであります。

国土交通省からは、今般の事態に対するお詫びと併せて、工期の短縮に向けて最善を尽くすとともに、事業費増加に伴う地方負担の軽減について、しっかりと検討していく旨の意向が示されたところであり、議会や経済界を含め、北陸三県が一丸となって要請したことにより、開業を待ち望む地元の切実な声がしっかりと伝わったものと受け止めております。

現在、国においては、原因を究明するとともに再発防止策を検討するため、外部の有識者からなる検証委員会を設置し、来月上旬にも中間報告が行われる見通しとなっておりますが、こうした事態を二度と繰り返さないよう十分に検討していただきたいと考えております。

北陸新幹線は、東海道新幹線の代替補完機能という役割を超えて、日本海側の大動脈の役割を果たしております。この役割を最大限に発揮するためにも、政府・与党申合せに基づく金沢・敦賀間の令和四年度末までの開業の実現と地方負担の極小化、さらには、敦賀・大阪間の令和五年度当初の着工とフル規格による全線整備に向けて、引き続き、関西圏を含めた沿線地域との連携を密にし、県議会及び関係各位のご支援をいただきながら、国に強く働きかけてまいります。

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12月補正予算の概要について

さて、今回提案いたしました補正予算におきましては、新型コロナウイルス感染症対策に係る追加の予算措置や、職員給与など、現時点で対応が必要となったものを計上したところであり、以下、その概要をご説明申し上げます。

新型コロナウイルス感染症対策について

家計が急変した世帯に対する生活資金の貸し付けにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置の期限が延長され、国から貸付原資の追加配分があったことから、所要の補正を行っております。

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職員の給与改定と繰越明許について

職員の給与改定につきましては、先の人事委員会勧告を尊重し、職員にとっては厳しいものとなりますが、勧告どおり期末手当の引き下げを実施するとともに、知事等常勤特別職の期末手当についても、国の対応等を踏まえて引き下げることといたしました。

繰越明許につきましては、年度末までの限られた期間に工事を完了させることが困難な事業について、今回の補正予算に計上することにより、年度を越えての標準工期の設定による良質な施工を担保するとともに、年度末・年度始めの端境期において、切れ目のない事業展開による公共事業の平準化を図るものであります。

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一般会計補正総額等について

以上が今回の補正予算の大要でありまして、一般会計補正総額は二十九億四千七百万円余となり、その財源としては、国庫支出金三十二億二千六百万円余を充てることとしているほか、職員費の減額に合わせ、財政調整基金の取り崩しを二億七千九百万円余取り止めることといたしました。

これにより、財政調整基金の現時点の残高は十六億円余となりますが、依然としてその水準は低く、また、厳しい経済情勢の下、県税収入は大幅な減収が避けられない状況にあります。引き続き、減収補填債の対象税目を拡大するよう国に要請するとともに、事業の選択と集中を図るなど、持続可能な行財政基盤の確立に向け、不断の努力を続けてまいる所存であります。

このほか、公営競馬など二特別会計及び中央病院など四事業会計でも所要の補正を行っております。

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その他の諸議案について

また、提案いたしました議案のうち、議案第十号につきましては、来年度から公の施設の管理を行わせる指定管理者を定めようとするものであります。

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県政の諸課題の進捗状況について

次に、その他の県政の諸課題につきまして、進捗状況等をご説明申し上げます。

「Go Toトラベル事業」及び「Go Toイート事業」について

旅行需要を喚起する国の「Go Toトラベル事業」につきましては、先月から東京発着の旅行が対象に加わったことにより、本県では特に首都圏からの観光客が増加し、宿泊の予約状況は回復傾向にありますが、依然として、観光関連事業者の経営は厳しい状況が続いております。

外食需要を喚起する国の「Go Toイート事業」につきましては、先月二十六日からプレミアム付き食事券の販売及び使用が開始されております。飲食店からは、来店者数が増加したとの声を数多くお聞きしており、今後とも、厳しい状況にある飲食店への大きな支援となるよう、関係機関とも連携を図りながらしっかりと対応してまいります。

今月二十一日、これらの事業について、感染拡大地域における運用を一部見直すなど、感染拡大防止のためのより強い措置を講じるとの方針が国から示されました。

本県においては、先に申し述べたとおり比較的感染状況は落ち着いていることから、現時点では、これらの利用制限等は行わないこととしたところでありますが、感染状況に変化が生じた際には改めて対応を検討することとしております。引き続き、利用者と事業者の双方において感染防止対策をしっかりと講じていただきたいと考えております。

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デジタル化の推進について

新型コロナウイルスの感染拡大を機に、行政手続のオンライン化をはじめ、民間を含めた社会全体のデジタル化の必要性が高まっているところであり、現在、国において、デジタル庁の創設や自治体のデジタル化を推進する計画の策定に向け、検討が進められております。

本県においても、電子申請のさらなる推進により行政サービスを一層向上させるとともに、行政手続における押印については、国の法令等に基づくもの以外は、原則、廃止したいと考えております。また、電子決裁など行政の効率化にも鋭意取り組んでまいります。

さらに、本県産業の競争力強化をはじめ、農業や教育などあらゆる分野でデジタル化に向けた取り組みを加速させていく必要があることから、庁内に部局横断の「石川県デジタル化推進本部(仮称)」を設置することとし、国の動向も踏まえながら、全庁を挙げてしっかりと取り組んでまいります。

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金沢港について

金沢港につきましては、クルーズターミナルの来場者数が五十万人を超えるなど、多くの方々で賑わっております。こうした中、昨日、開港五十周年記念式典を開催し、多くの関係者にご参加いただき、今後のさらなる発展への思いを新たにしたところであります。また、これを機に港のシンボルマークを新たに制定したところであり、国内外の多くの方々に愛着をもっていただけるようしっかりとPRしてまいります。

クルーズ船については、先般、国と関係団体において新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインがとりまとめられたことから、本県においても、これを踏まえ、まずは国内クルーズの誘致に全力を挙げて取り組むことといたしました。

金沢港周辺は、都市計画法に基づき、物流倉庫や工業製品を海外へ出荷する工場といった港湾活用型企業を中心とした土地利用が進められてまいりました。このほど完成した機能強化整備を契機に、今後、貨物、クルーズ、そして賑わいの三つの機能を最大限に発揮させるためには、大胆かつ柔軟な土地利用を図ることが肝要であります。

このため、港湾法に基づく「分区」制度を導入することとし、来年当初議会に新たな条例を提案すべく、鋭意、作業を進めているところであります。

今後とも、これらの取り組みを通じ、日本海側の拠点港としてさらなる飛躍を期してまいります。

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小松空港及びのと里山空港について

小松空港及びのと里山空港につきましては、羽田便の利用者数に回復傾向が見られるものの、依然として減便・運休が継続するなど厳しい状況が続いております。

こうした中、国からの要請を受け、新型コロナウイルスの感染拡大により厳しい経営環境にある航空会社を支援するため、全国に先駆けて、本年八月から来年二月まで、のと里山空港の着陸料を四十五%減額することといたしました。さらに、航空会社の社員の出向を受け入れる方向で協議を進めているところであり、これまでに培った経験を活かせる業務に従事することで、その能力を十分に発揮していただくことを期待しております。

今後とも、利用状況等の動向を注視しながら、早期の復便に向けて、関係機関へ働きかけてまいります。

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広域道路ネットワークの整備について

広域道路ネットワークの整備につきましては、「ダブルラダー輝きの美知」構想に基づき、のと里山海道の四車線化、金沢外環状道路海側幹線、加賀海浜産業道路などの幹線道路の整備を推進しているところであります。今月二十一日には、加賀海浜産業道路の白山市小川町から松本町間四車線化の起工式を執り行ったところであり、一日も早い供用に向けて、整備を着実に促進してまいります。

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国立工芸館について

国立工芸館につきましては、開館から一カ月余りで二万人を超える方々が訪れ、一日平均の来館者数が移転前の約二倍となるなど、高い評価をいただいております。また、開館に併せて、県立美術館や歴史博物館、生活工芸ミュージアムにおいても、本県が誇る工芸の魅力を発信する特別展を開催し、多くの方々にご来館いただいているところであります。

今後とも、兼六園周辺文化の森が、「工芸王国・石川」を世界に向けて発信する拠点となるよう、独立行政法人国立美術館や金沢市と連携し、取り組みを進めてまいります。

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金沢城二の丸御殿の整備について

金沢城復元の総仕上げともいえる二の丸御殿の整備につきましては、まずは、政務や儀礼の場であった「表向」の復元を目指し、七月より埋蔵文化財調査を実施しているところであり、来月五日には現地説明会を開催し、多くの県民の皆様方に二の丸御殿への関心と理解を深めていただきたいと考えております。

また、史跡金沢城の保存・活用のマスタープランともいえる「金沢城跡保存活用計画」についても、二の丸御殿の復元整備を盛り込んだ計画としてとりまとめるため、文化庁との協議を進めているところであり、これらも踏まえ、年度内には復元整備の基本方針を策定する予定としております。

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新たな県立図書館について

新たな県立図書館につきましては、先月から地上部の鉄骨の組み立てに取りかかったところであり、令和三年度中の建物の完成に向けて順調に工事が進捗しております。今後とも、多くの県民の皆様方にご利用いただけるよう、ハード・ソフト両面において創意工夫を凝らしながら、着実に整備を進めてまいります。

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東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックについて

今月七日から四日間にわたり、大会組織委員会並びに総務省など関係の皆様方のご支援により、東京二〇二〇オリンピック聖火の巡回展示が、全国に先駆けて、県内七カ所において実施されました。この期間中には、八千人を超える多くの県民の皆様方に聖火をご覧いただき、来年のオリンピック・パラリンピックの開催に向けて、改めて、気運の醸成を図ることができたものと考えております。

引き続き、オリンピックの聖火リレーやパラリンピックの聖火フェスティバルにおいて、県民の皆様方が大きな感動を分かち合うことができるよう、準備に万全を期してまいりたいと考えております。

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「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」のユネスコ無形文化遺産への登録の勧告について

先般、金沢市の「縁付金箔製造」を含む「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が、ユネスコ無形文化遺産への登録の勧告を受けました。

このことは、藩政期から四百年以上の永きにわたり脈々と受け継がれてきた石川の伝統技術が、かけがえのない人類共通の財産として高く評価されたものと受け止めております。

勧告どおりに登録が決定されれば、本県では、一昨年の「能登のアマメハギ」を含む「来訪神:仮面・仮装の神々」に続く四件目の登録となるものであり、金沢箔のさらなる知名度の向上が図られ、本県の伝統文化にさらなる厚みが加わるとともに、産業振興にも大いに寄与するものと期待するものであります。

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ツキノワグマの出没への対応について

本年は、ツキノワグマのエサとなるブナが大凶作となり、市街地にクマの出没が相次ぎ、過去最多となる人身被害が発生しております。被害に遭われた皆様方に心からお見舞い申し上げます。

県では、先月八日に十年ぶりとなる出没警戒情報を発令したところでありますが、市街地における出没が未だ続いており、既に県の管理計画で定める年間捕獲数の上限を上回る捕獲数となっております。

こうした実態を踏まえ、国等関係機関と協議のうえ、県の管理計画に定める年間捕獲数の上限を速やかに引き上げることといたしました。

引き続き、県民生活の安全・安心の確保を図るため、市町や関係機関と連携し、しっかりと取り組んでまいります。

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外国漁船による違法操業への対応について

日本海の大和堆における外国漁船による違法操業につきましては、十月に入り、中国漁船の違法操業が急増しており、国の要請により、本県のいか釣り漁船が一時的に当該海域からの移動を余儀なくされるなど、操業に大きな支障が生じているところであります。

このため、本県漁船の安全と自由な操業環境の確保等を国に要請しているところであり、今後とも、状況を注視し、国に対し強く働きかけてまいります。

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防災対策について

防災対策につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図りつつ、災害に対する備えにも万全を期すため、先月三十日、多数の防災関係機関が参加し、図上訓練形式による防災総合訓練を実施いたしました。今回の訓練では、速やかな初動体制を確立するとともに、救助・救命活動の効率化を図るため、関係機関による合同調整所の運営訓練を実施したところであります。

また、原子力防災対策については、去る二十二日、三十キロメートル圏内の市町や防災関係機関等の参加を得て、オフサイトセンターでの図上訓練や屋内退避施設の開設訓練などを実施したところであります。

今後、これらの訓練の結果を検証し、防災対策のさらなる強化に取り組んでまいります。

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志賀原子力発電所について

志賀原子力発電所につきましては、現在、原子力規制委員会において、法律に基づく新規制基準への適合性に関する審査が行われております。規制委員会には、科学的な根拠に基づき厳格な審査を行い、地元住民はもとより国民の理解と納得が得られるよう、しっかりと説明責任を果たすことを引き続き強く要望してまいります。

原子力発電所は安全確保が大前提であり、北陸電力株式会社には、今後とも、より一層の安全対策に取り組むよう強く求めてまいりたいと考えております。

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新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けて

最後に、今後、本格的な季節性インフルエンザの流行期を迎え、さらには、会食等の機会が増える年末年始も控えております。新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向け、今一度、緊張感をもって、感染症対策に取り組んでいかなければなりません。

県民の皆様方におかれては、改めて、マスクの着用や手洗い、身体的距離の確保などの「新しい生活様式」を実践していただきますようお願い申し上げます。大人数や長時間の会食、大声での会話を避けるなど、気を緩めることなく取り組みを継続していくことが、感染拡大の防止につながります。

事業者の皆様方におかれては、引き続き、業種別のガイドラインを遵守するなど、感染防止対策を徹底いただきますようお願い申し上げます。こうした取り組みが、利用者の信頼を確保することはもとより、社会経済活動の正常化にもつながるものと考えております。

また、感染者や医療従事者などの関係者とその家族などに対する差別や偏見につながる行為は断じて許されないものであり、引き続き冷静な対応をお願いいたします。

以上をもちまして、私の説明を終わりますが、議員各位の一層のご指導とご協力をお願いいたしますとともに、なにとぞ慎重ご審議のうえ、適切なるご決議あらんことをお願いいたします。

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お問い合わせ

所属課:知事室秘書課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1221

ファクス番号:076-225-1222

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