緊急情報

閉じる

現在、情報はありません。

ホーム > 観光・文化・スポーツ > 文化・芸術 > 文化財 > 石川の文化財 > 絵画(県指定) > 紙本金地著色御所絵六曲屏風  伝岩佐又兵衛筆・紙本金地著色光悦色紙張交秋草図六曲屏風

印刷

更新日:2013年1月28日

ここから本文です。

紙本金地著色御所絵六曲屏風  伝岩佐又兵衛筆・紙本金地著色光悦色紙張交秋草図六曲屏風

紙本金地著色御所絵六曲屏風 伝岩佐又兵衛筆 (1双)

江戸時代  
石川県立美術館  金沢市出羽町2の1
縦  79.5センチ  左右  266.0センチ

紙本金地著色御所絵六曲屏風  伝岩佐又兵衛筆

県指定文化財  昭和43年2月26日指定

御所絵」と称されているが、実は『源氏物語』の6場面を中屏風1双に描いたものである。平安時代中期に紫式部によって生み出された『源氏物語』は、優雅な題名をもつ54帖からなり、それが絵画化されて物語絵巻として多くの人々に好まれ、後世、「源氏絵」としてさまざまな分野に広がっていった。室町時代後期から江戸時代初期にかけて、54帖の各段から1画面を選び出し、色紙に描くことが、主として土佐派の画家によってなされ、その色紙を、画帖にしたり、屏風に貼り交ぜることも盛んに行われた。
れと同時に、大画面の屏風や障壁画に、この伝統的主題を積極的に取り上げ、古典風俗画として描くことも、各派の画家によって多く試みられた。本図もその屏風絵の1つで、6扇連続画面を、金箔押しの雲形で空間を区切り、「源氏絵」の中から、「桐壺」「紅葉賀」「澪標」「胡蝶」「若紫」「絵合」の6場面を、物語の順序に関係なく配置している。筆者は岩佐又兵衛と伝えられ、伝統的な土佐派風の練達した筆法で流麗に描かれている。
昭和60年「石川の文化財」より

紙本金地著色光悦色紙張交秋草図六曲屏風 (1双)

桃山時代から江戸時代  
個人  金沢市
(石川県立美術館保管  金沢市出羽町2の1)
左右  336.0センチ  縦151.5センチ

紙本金地著色光悦色紙張交秋草図六曲屏風
県指定文化財  昭和43年2月26日指定

屋宗達が下絵を描き、本阿弥光悦が和歌を書いた和歌巻や色紙は、多数伝世されているが、この作品のように、その色紙を屏風に貼り交ぜた作品は類品が少ない。金地屏風に、宗達の下絵、光悦の書になる、「古今和歌集」の春27首・秋7首・冬2首の歌を書いた色紙36枚を、各扇にほぼ3枚ずつ散らし、工夫をこらして貼り交ぜている。色紙を貼り交ぜた余白の金地に、彩色で薄・菊・桔梗などの秋草を装飾的に描きこんでいるが、装飾的な描写の中にも、いくつかの昆虫はその生態を極めて写実的にとらえ、配置の工夫がみられるなど、細かい神経の行き届いた描写であり、まことに情趣に富む作品である。
草図の筆者を特定するのは困難であるが、筆致は確かで、かなりの力量を備えた画家と思われる。金地と書の墨色、極彩色の秋草など彩色が豊かで、装飾性があり、情趣に富み、それらが、これだけ見事に調和した作品は少ないであろう。もと大聖寺藩主前田家伝来品と伝える。
昭和60年「石川の文化財」より

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報はお役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

同じ分類から探す