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更新日:2016年9月30日

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絹本著色伯陽図・紙本著色前田利家画像

絹本著色伯陽図 (1幅)

江戸時代後期  岸駒筆  
個人  金沢市
(石川県立美術館保管  金沢市出羽町2-1)

縦  170センチ  横  100センチ

絹本著色伯陽図
県指定文化財  昭和35年5月27日指定

者の岸駒(1756~1838)は、本姓を佐伯と称したが、大成して岸氏に改め、名を駒といったので、一般に音読が通用している。越中に生まれ、京に出て有栖川宮の侍臣となり、天保7年(1836)に蔵人所衆、従5位下、越前守に任官するなど、絵師としては相当の地位を得て活躍した。定まった師はないが、江戸後期の沈南蘋派や円山・四条派などの各派の技法を学んで、折衷的ないわゆる「岸派」を確立した。虎の絵を描くに独特の描法を用いて知られ、金沢城の襖絵も描いたといわれている。主題の伯陽とは、中国道家思想の開祖、周代の哲学者老子のことで、その字である。楚国に生まれ役人となり、孔子が訪ねて礼の教えをうけたともいわれている。
図は、老子が周の乱世をみて隠棲しようと考え、関所の函谷関にいたった時、関守の令伊喜が道を求めたので道徳五千言、老子道徳経を説いて聞かせ、どこかに消え失せたという故事を描いたもので、沈南蘋派風な細やかな描写のなかにも、落ち着いた幽玄な情緒が描き出されている岸駒晩年の代表作の1つである。
昭和60年「石川の文化財」より

紙本著色前田利家画像  (1幅)

桃山時代  
個人  金沢市

(石川県立美術館保管  金沢市出羽町2-1)

紙本著色前田利家画像

県指定文化財  昭和35年5月27日指定

賀藩初代藩主前田利家は、藩政期に崇敬の対象として数多くの肖像が描かれているが、その多くは衣冠束帯姿であり、本像のような平服姿は数少ない。本像は、利家の晩年の姿を、在世中に描いたと想像されるもので、戦前の旧制中学の国史の教科書に挿図として紹介されていた著名な作品である。上畳の上に座し、黒の袴に梅鉢の紋を散らした黒の羽織を着て、大小2刀を佩き、脇息に左手をもたれかけ、右足をややあげて、手で押さえる。柔和な面相とともに、うちくつろいだ人間利家像を、これほど見事に描きあげた肖像画は他には見られない。羽織の裏生地は朱色で、木瓜紋を散らした小袖とともに、洒脱な利家の好みをよくあらわしている。
昭和60年「石川の文化財」より

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会文化財課 

石川県金沢市鞍月1丁目1番地

電話番号:076-225-1841

ファクス番号:076-225-1843

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