ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成11年度 業務報告 > 6.うるし採液調査(第1報)
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予算区分 県単
研究期間 平成11~14年度
担当科名 森林育成科
担当者名 小谷 二郎
県内産のうるし液の安定供給に資することを目的として,樹脂の増量に効果がある言われているエチレン(植物ホルモン)を誘発するエスレルの塗布試験を試みた。
エスレル10%水溶液をラノリンと混合して,3~5%に希釈して幹に塗布し,対照木と比較した。供試木は,平均胸高直径が10cm(12年)で,処理木と対照木それぞれ10本づつで試験した。幹への塗布は金ブラシを用い5月と6月の2回行った。うるし液の掻き取りは6月1日から8月31日まで20回行った。
10本のト-タルの採液量が対照区で1,740gであったのに対し,処理区では2,790g(約1.6倍)であった。なお,掻き取られた液の成分に違いは認められなかった。
エスレルによるウルシ液の増量促進試験は本県がおそらく初めてと思われる。エスレル処理によって液が増える結果が得られたが,濃度や塗布量による違いや処理時期による違いに関してはまだ明らかでない部分がある。今後はこれらに関して検討したい。エスレルは果樹の熟期促進剤として一般に販売されているので入手しやすい。値段は多少高価であるが,効果がはっきりすれば実用的な方法と思われる。
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