ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成11年度 業務報告 > 4.新石川きのこブランド確立対策事業(第2報)
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予算区分 国補
研究期間 平成10~14年度
担当科名 生物資源科
担当者名 能勢 育夫・三浦 進
本県で開発中のシイタケ菌床栽培用品種の実用化を進め、石川きのこブランドを確立することにより、本県のきのこ産業の振興に寄与する。
本県で開発中のシイタケ菌床栽培用品種(LE33)の実用化のための栽培特性調査を行った。
菌床の熟成度を判定するため、菌の生理的変化を調査した結果、積算温度 2920℃まで分泌タンパク質のスポットの増加が見られ、このことは菌体外酵 素の分泌量の増加を示しており、積算温度2920℃ではかなり菌糸の熟成が進 んでいるものと思われた。
培地栄養剤の適合性を検討するため、コメヌカ、フスマ、コ-ンブラン及 びこれらの混合栄養剤と広葉樹オガ粉に対するその配合比別に発生量を調査 した結果、広葉樹のオガ粉容積に対して、フスマとコメヌカの混合栄養剤を 2割添加した培地が最も発生量が多く適していた。
培養温度、培養期間による発生量の違いを調査した結果、有効積算温度22 50℃以上で発生量が多かったが、有効積算温度2250℃では菌床間の発生のバ ラツキが大きかった。また有効積算温度3600℃では集中発生が見られ、菌床 が過熟気味と思われた。菌床間の発生のバラツキ、きのこの品質等を考慮す ると、有効積算温度2400~3000℃が適していると思われた。
適正な菌床の大きさを検討するため、1.0kg、1.5kg、2.0kgの大きさの菌 床によるきのこの規格別発生率を調査した結果、各菌床ともS寸が5割前後 占め、菌床の大きさによってきのこの規格に大きな差は見られなかった。
本年度の調査結果に基づいて、次年度以降現地での実証試験を行い、LE33の発生量、品質等をさらに検討し、実用化を図っていく予定である。
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