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更新日:2010年8月24日

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9.ヘキサチューブによる省力造林試験(第1報)

予算区分      県単
研究期間      平成11~14年度
担当科名      森林育成科
担当者名      小谷 二郎

I.目的

  近年,下刈り等の保育作業の省力化や広葉樹造林木への野生哺乳類の被害防止対策が叫ばれていることから,造林木を被覆するチューブに対する関心が高まっている。そこで,ヘキサチューブによる造林木への影響や効果について試験する。

II.試験内容

1.供試材料

  試験に用いたのはヘキサチューブ(ハイトカルチャー社-1辺が6cmの正六角形で高さ140cmのプラスチィック製の筒)で,斜面の上と下でイボ竹を支柱とし,専用タイでチューブを固定した。

2.試験対象木および試験地

(1) ミズナラ植栽木に対する効果試験
      白峰村下田原県有林内-25本設置
(2) アテ・スギ植栽木に対する効果試験
      輪島市金蔵地内-10本設置

III.試験結果

(1)ミズナラ植栽木に対する効果試験
  冬季間の最深積雪深は370cmであった。倒伏したチューブはなかったが,沈降圧による変形が著しいものがあった。また,数本であるが,冬季間にチューブ内で枯れたものがあった。
(2)スギ・アテ植栽木に対する効果試験
  現時点では特に目立った変化はみられない。

IV.今後の問題点
  チューブの設置は,チューブの整形と設置で1本当たり5分ほど要した。石礫の多い場所ではイボ竹の打ち込みに困難を要するため,多少場所による制約を受ける場合があるようだ。
  また,チューブ内では著しく成長を促進するという利点あるが,コスト的に割高になるという欠点も指摘されている。今後はこれらの点を加味しながら試験を継続して行く必要があると思われる。

 

お問い合わせ

所属課:農林水産部農林総合研究センター林業試験場

石川県白山市三宮町ホ1

電話番号:076-272-0673

ファクス番号:076-272-0812

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