ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成11年度 業務報告 > 9.ヘキサチューブによる省力造林試験(第1報)
ここから本文です。
予算区分 県単
研究期間 平成11~14年度
担当科名 森林育成科
担当者名 小谷 二郎
近年,下刈り等の保育作業の省力化や広葉樹造林木への野生哺乳類の被害防止対策が叫ばれていることから,造林木を被覆するチューブに対する関心が高まっている。そこで,ヘキサチューブによる造林木への影響や効果について試験する。
試験に用いたのはヘキサチューブ(ハイトカルチャー社-1辺が6cmの正六角形で高さ140cmのプラスチィック製の筒)で,斜面の上と下でイボ竹を支柱とし,専用タイでチューブを固定した。
(1) ミズナラ植栽木に対する効果試験
白峰村下田原県有林内-25本設置
(2) アテ・スギ植栽木に対する効果試験
輪島市金蔵地内-10本設置
(1)ミズナラ植栽木に対する効果試験
冬季間の最深積雪深は370cmであった。倒伏したチューブはなかったが,沈降圧による変形が著しいものがあった。また,数本であるが,冬季間にチューブ内で枯れたものがあった。
(2)スギ・アテ植栽木に対する効果試験
現時点では特に目立った変化はみられない。
IV.今後の問題点
チューブの設置は,チューブの整形と設置で1本当たり5分ほど要した。石礫の多い場所ではイボ竹の打ち込みに困難を要するため,多少場所による制約を受ける場合があるようだ。
また,チューブ内では著しく成長を促進するという利点あるが,コスト的に割高になるという欠点も指摘されている。今後はこれらの点を加味しながら試験を継続して行く必要があると思われる。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
同じ分類から探す