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更新日:2010年8月24日

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7.長伐期施業に対応する森林管理技術の開発に関する調査(第1報)

予算区分      国補
研究期間      平成11~14年度
担当科名      森林育成科
担当者名      小谷  二郎・千木  容

I.目的

  木材価格の低迷や森林の環境保全機能の向上などから人工林の伐期が延長化されることが考えられる。そこで,今後の長伐期化に対応した林分収穫表や育林体系を整えるため,長伐期に適した環境条件の抽出と保育管理方法を検討する。

II.試験内容

  スギ高齢林の立地環境特性を調査するとともに,高齢林の林分構造および成長経過を調べる。

III.試験結果

1.高齢林の成林立地環境特性

  県内20箇所で80~150年生のスギ人工林の成林立地条件を踏査した。その結果,ほとんどの林分が谷筋の土壌が肥沃な条件に成立していた。本県は,平成3年に能登地域を対象に台風19号により大被害を受けたが,その際に南を中心とする尾根筋で被害が甚大であった。上記のことと併せて考えると,長伐期に適する立地条件として暴風の受けやすい尾根筋は避けて,谷筋を中心とした地域が好ましいと考えられた。

2.高齢林の成長および林分構造

  能登地方で3本と加賀地方で2本について高齢木を伐倒し成長経過を調べたところ,両地域とも初期成長の早いタイプと初期成長は遅いが持続的な成長をしているタイプとに分けられた。また,間伐が数回でも行われている林分は一斉林型を呈したが,ほとんど行っていない林分は小直径階に偏る構造を示していた。
  全般に,枝打ちを行っていない林分は形質が悪い傾向があった。

IV.今後の問題

  長伐期には肥沃な谷筋地形が望ましいことが示唆されたが,それ以外の場所における今後の人工林の取り扱いも検討する必要があると思われる。

 

お問い合わせ

所属課:農林水産部農林総合研究センター林業試験場

石川県白山市三宮町ホ1

電話番号:076-272-0673

ファクス番号:076-272-0812

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