ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成12年度 業務報告 > 1.ホンシメジ栽培技術の開発(第4報)
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予算区分 県単
研究期間 平成9~13年度
担当科名 生物資源科
担当者名 三浦 進・能勢育夫
ホンシメジ菌の大量培養を検討するとともに、アカマツ林への培養菌の接種による増産技術を開発し、アカマツ林の有効利用とホンシメジ生産による地域の活性化を図る。
昨年度金沢市の富樫県有林内のアカマツ林に試験地を設定し、林内の環境整備とホンシメジ菌の接種を行ったが、本年度は接種した菌のその後の状況を調査するとともに、子実体の接種と胞子の散布を行った。なお、試験地の概要は業務報告第37号に記載しているとおりである。
昨年度、上木整理・地かき区に4ヶ所、上木整理区に3ヶ所接種したホン シメジ菌の状況を調査した。その結果、上木整理・地かき区に接種した菌は 生存しており、菌根の形成も見られたが、上木整理区では菌の生存が確認で きなかった。このような状況から、上木整理・地かき区の菌は、定着したも のと思われる。
本年10月31日に、ホンシメジの子実体の接種と胞子の散布を行った。子 実体の接種は、上木整理・地かき区で5ヶ所、上木整理区で2ヶ所行った。 その方法は、アカマツの細根があるところに、大きさ10cm程度の穴を掘り、 細かくすりつぶした子実体を一ヶ所に一握り程度の量を接種し埋め戻した。 また、上木整理・地かき区の一ヶ所に水に溶かしたホンシメジの胞子の散布 を行った。
本年度の調査の結果から、上木整理・地かき区では培養菌の定着が確認されたことから、アカマツ林の環境整備としては、上木を整理し、落葉腐植層を取り除くことが適していると思われる。しかし、培養菌を接種した箇所からまだ子実体の発生が確認されていないので、今後継続して調査を行っていく予定である。また、本年度行った子実体の接種及び胞子の散布による菌の繁殖状況についても引き続き調査を行う予定である。
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