ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成12年度 業務報告 > 7.水源林の育成技術と機能調査に関する研究(第2報)
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予算区分 県単
研究期間 平成11~13年度
担当科名 森林育成科
担当者名 小谷二郎・矢田 豊
天然生ブナ林の持つ環境保全機能を解明するため、尾口村鴇ヶ谷のブナ林をモデルとして生態的特性を明らかにするとともに、ブナの健全度の評価方法を検討する。
今年度は,1haのプロット内で胸高直径(DBH)3cm以下の樹高(H)とDBH(ただし,DBH1cm未満はHのみ)を測定した。また,引き続き雄花や種子の落下状況を調査した。
水源林の機能維持に重要な役割を果たす、樹木の健全性評価のための観測として、開葉および落葉期の画像自動観測、および水源涵養機能の維持に重要な落葉の動態に関する観測として、落葉過程の画像自動観測を実施し、また観測地点の実際の落葉量を調査した。
DBH1~3cm立木で最も本数の多かった樹種は,リョウブであった。ブナは211本/haの成立状況であった。DBH1cm未満の樹種の出現は,チシマザサが最も多かった。ブナは2,000本/haの成立状況であった。草本では,ツルアリドウシが最も出現数が多かった。充実種子の落下量は,別当出合で0~0.6個/平方メートル,尾添で0個/平方メートル,鴇ヶ谷で7.1個/平方メートルで凶作であった。
本年度、指標木の葉の色が確認できる状態になった“開葉日”は4月29日で昨年度の4月20日と比べて9日遅かった。また落葉がほぼ完了したのは11月22 日で昨年度の11月15日と比べて7日遅かった。来年度も同様な観測を行い、さらに画像処理によって開葉・落葉過程の定量的解析を実施し、現時点での開葉・落葉経過と気象条件等との関係を明らかにする。今後その他の観測情報と合わせ、樹木(森林)健全度評価法を構築してゆく。
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