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条件付特定外来生物(令和5年6月1日指定)
- 捨てられたペットが在来のカメ類を押しのけて増殖 -
爬虫類
ヌマガメ科
Trachemys scripta elegans
背甲長28センチメートル、体重2キログラムに達し、雌の方が大きくなります。背甲の中央に弱い1本の隆条があり、背甲の後縁には少しぎざぎざになっています。頭の両側のオレンジ色の斑紋が目立ちます。
雄は前足の長い爪を雌の前で震わせて求愛します。4月から7月にかけて、雌は地面に巣穴を掘り、1度に2~25個の卵形の卵を産みます。卵は長径30~42ミリメートルで、孵化までの日数は65~75日程度です。
北米南東部
日本には1950年代後半から「ミドリガメ」と称された本種の幼体が人によって持ち込まれたのが最初です。その後、ペットとして広く販売され、飼育個体の遺棄などにより野生化と分布拡大が進み、現在では全国各地に分布しています。
現在でも多数の個体が飼育されています。
石川県内では、河北潟などの湖沼、河川などの水域に広く分布しています。
本種は雑食性で、若い個体は肉食傾向が強く、水生小動物や在来の淡水カメ類に悪影響を与える存在となっています。
現在、河北潟では多数のミシシッピアカミミガメが確認されており、この地の在来種であったクサガメの確認が激減しています。
令和5年6月1日から、外来生物法によりアカミミガメが条件付き特定外来生物に指定されました。条件付特定外来生物は飼育や譲り渡しといった行為は禁止されませんが、野外への放出、販売、購入および頒布といった行為は禁止されます。
本種はペットとしての人気が高い生き物ですが、比較的長寿であり20年以上も生きること、また体重2kgにも成長するうえに、大きくなると盛んに咬みつこうとするなど攻撃的な性格となる性質があることから、持て余される可能性があり、飼育には十分な設備と計画性が必要です。
飼育しきれないからといって、その個体を野外に放す行為は法律で禁止されていることにご留意ください。
どうしても飼育が困難である場合や、野外で本種を拾われたりした場合は、環境省が設置するアメリカザリガニ・アカミミガメ相談ダイヤル(TEL 0570-013-110)へご連絡ください。
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