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- 海鳥の島で大増殖して生態系を破壊 -
指定なし
1984年、七ツ島の大島に2つがいのカイウサギが元島民によって放されました。
捕食者のいない七ツ島大島の生態系に侵入した本種は急激に個体数を増加させ、1990年の個体数調査では270頭の生息が推定されるまでになりました。
環境省中部地方環境事務所等により駆除対策事業が行われ、2019年に根絶と判断されました。
参考 環境省HP(外部リンク)
島の植生は草本が主体であり、カイウサギによる食害で裸地が生じました。風雨による土壌の浸食・流出が引き起こされ、裸地化が進行しました。
七ツ島は海鳥の集団繁殖地として国指定鳥獣保護区に指定されており、4~5万羽のオオミズナギドリと2万羽のウミネコのほか、カンムリウミスズメなどが繁殖しています。
オオミズナギドリは、3~4月に来島し、土壌中に穴を掘り産卵、育雛します。土壌の流出は本種の営巣環境の破壊につながり、本種の個体群維持にとって脅威となるだけでなく、島の生態系が破壊されることが危惧されました。
平成24年度までは石川県が、平成25年度からは国(環境省中部地方環境事務所)が、カイウサギの有害捕獲と裸地化した地表面の植生復元を実施してきました。カイウサギの個体数は減少して、2019年に根絶と判断され、植生は回復してきています。
七ツ島の荒三子島では、国の天然記念物であるカンムリウミスズメが外来種であるドブネズミに捕食されているという情報もあります。
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