Q17
河道改修の検討に際し、堤防嵩上(かさあ)げ案や河床掘削案は、なぜ採用しないのですか?
A17
- 堤防嵩上げ案を採用した場合、破堤した際の被害が現状よりも甚大になることや、内水排除が困難になることが考えられます。さらに堤防の嵩上げに伴い橋梁等多くの構造物の改修が必要になることから、堤防嵩上げ案の採用は通常好ましくありません。
- 河床掘削案は、すでに内川ダム建設時に併せて施工された河川改修事業(昭和47年~53年)で、犀川大橋付近で約4mの河床掘削が実施されており、これ以上の掘削は、犀川大橋付近の河川改修案の中で検討されているように幾つかの難点があります。
具体的には、河床を掘削する場合その部分だけ掘削すればよいわけではなく、上下流の長い区間を掘削する必要があります。また、現計画以上の水深をとることは、現在よりも洪水時の流れが速くなり護岸構造の安定上問題が大きくなることなどがあります。
- これらの工法を採用することは、犀川大橋付近において大規模で長期にわたる工事を行うことになり、景観や市民生活に大きな影響を与え、歴史と伝統という観点から金沢らしさを失うことにもなりかねないことから、犀川大橋付近では大規模な工事を行わないこととしました。