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鳳珠郡能登町字藤の瀬(河川敷)
指定地域 藤の瀬川河原約600メートル
県指定天然記念物 昭和56年7月3日指定
藤の瀬一帯には、新生代新第三紀中新世の柳田累層に属するほぼ均質な軽石凝灰岩層が広く分布しており、ここを流れる上町川の、増水時に上流から運搬されてきた円礫が、均質でやや脆い岩盤表面の凹部にはまりこんで、凹部中で回転運動をする際、岩盤を侵食して大小さまざまのつぼ状の穴(甌穴)を形成した。
指定地一帯には、最大直径2m余りにも達する甌穴や、深さ約1.5mにも及ぶものなど大小約100個の甌穴が散在している。
また、下流部には、最大落差2m余りの滝をはじめとして大小10余りの滝があり、甌穴と共に、河川の営力により侵食作用の代表例として、学術的に貴重であるばかりではなく、教育上も極めて大切な資料である。
昭和60年「石川県の文化財」より
羽咋郡志賀町笹波
指定面積 約5ヘクタール
県指定天然記念物 昭和56年7月3日指定
関野鼻一帯には、新生代新第三紀中新世に堆積した関野鼻石灰質砂岩層が分布しており、この岩層に生じた地表からの亀裂・節理を通って浸み込んだ地下水の長い年月にわたる容食性浸食作用によって、直径10~約50m、深さ5~約30mの漏斗状の穴(ドリーネ)が、顕著なもので三個分布している。その底ないし地下では、海岸からの波浪によってできた小規模な海食洞や亀裂で海食崖に通じているようである。
ドリーネは、日本では通常、中生代・古生代の石灰岩よりなる、いわゆるカルスト地域に見られるが、関野鼻のように新第三紀の地層の分布域に見られるのは希有であり、石灰岩地帯の侵食地形の一例として、学術的価値も極めて高い。
昭和60年「石川県の文化財」より
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