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羽咋市柴垣町
古墳時代中期~後期
県指定史跡 昭和46年2月10日指定
日本海に臨む海岸段丘に、5世紀中頃から6世紀末頃にかけて営まれた古墳群。前方後円墳2基(1基消滅)・円墳11基の存在が確認されている。
羽咋市柴垣町
指定面積 6,220平方メートル
全長35m、後円部径20m、同高さ4.5m、前方部長17m、くびれ部幅11.5m、前方部前端幅15.5m、同高さ3.5mの規模を持つ前方後円墳である。墳丘の表面には、人頭大の葺石が見られる。前方部前端の葺石の間から須恵器の大甕や子持壺などの破片が検出されている。
埋蔵施設は、後円部西側に入り口を持つ横穴式石室で、玄門部天井石の隙間から観察した玄室の形状は、大型の石材を用いた片袖式石室であった。6世紀中頃の築造と推定される。
羽咋市柴垣町
指定面積 5,329平方メートル
径21.5m、高さ2.5mの円墳。墳丘の表面には、拳大の葺石が認められる。また、周囲には幅285cm、深さ30cmの浅い周溝が巡っている。埋葬施設は、墳丘中央部の表面下約40cmの所から箱形石棺が1基検出されている。この石棺は全長344cmで、幅は66cm~41cmと、頭部の方が広くなっている。石棺の中は、長さ263cmの主室と長さ77cmの副室に仕切られている。
主室の中には、頭から膝までの骨が完全に遺存する壮年の男性が葬られていた。遺体の頭部付近には刀子一口、両側には直刀二振、足元には長方形板皮綴式短甲一領が副葬され、石棺の外に剣が一口置かれていた。主室内は、埋葬時に多量の赤色顔料が塗布されていたが、副室内には及んでいない。5世紀中頃の築造と推定される。
羽咋市柴垣町
指定面積 3,006平方メートル
径43m、高さ4.5mの円墳とされてきたが、最近の調査によって、国道249号線の法面工事で削平された墳丘西側の裾に、前方部ないし造り出し状の高まりがあるのが確認されており、東西方向に主軸をもつ前方後円形か帆立貝形の墳形を呈した可能性がある。
墳丘は二段築成で、周囲に幅約3m、深さ50cmの周溝が巡っている。段築部と墳頂部の平担面に円筒埴輪と朝顔形埴輪が囲繞しており、また、墳頂部からは形象埴輪の破片も採集されている。段築部を挟んだ墳丘斜面には、全面に人頭大の葺石が認められる。6世紀初頭の築造と推定される。
昭和60年「石川県の文化財」より
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