咽頭結膜熱について
咽頭結膜熱警報を解除しました(令和6年3月13日発表)
石川県感染症発生動向調査における咽頭結膜熱患者の定点医療機関(小児科29医療機関)あたりの報告数が、令和6年第9週(2月26日~3月3日)で、0.83 人、第10週(3月4日~3月10日)で、0.97人となり、終息基準値(定点あたり1人)を2週連続で下回ったため、咽頭結膜熱警報を解除しました。
しかし、再び流行する可能性もありますので、引き続きご注意いただき、手洗いやうがい等の基本的な感染対策の徹底をお願いいたします。
咽頭結膜熱の発生状況
過去5年間の定点医療機関あたりの患者報告数の推移
咽頭結膜熱とは
どのような病気ですか?
- アデノウイルスの感染により、発熱、咽頭炎(のどの痛み等)、結膜炎(目の充血・眼痛等)等の症状が現れる、小児に多い急性感染症です。
- 主に夏期に流行する感染症ですが、2003年以降は、冬期にも流行が見られるようになりました。
症状は?
- 発熱で発症し、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭炎によるのどの痛み、結膜炎による目の充血、眼痛、流涙、目やに等の症状が、3日~5日間程度続きます。
- 眼症状は、一般的に片方から始まり、その後もう片方にも現れます。
- まれに、肺炎など重症化する場合があります。
ほとんどの場合は、3日~5日程で自然に治癒しますが、高熱が続く、吐き気、頭痛の強い時、せきが激しい時などは、早めに医療機関に相談してください。
治療法は?
- 特別な治療法はなく、患者の症状に合わせた対症療法が中心となります。
- 眼症状が強い場合には、眼科での治療が必要になることがあります。
感染経路は?
アデノウイルスは感染力が強く、主に飛沫感染あるいは手指を介した接触感染によって感染します。(潜伏期間:5日~7日)
- 飛沫感染:患者の鼻水や唾液に含まれるウイルスが、咳・くしゃみ・会話などにより飛散し、目や口の中に入ることで感染します。
- 接触感染:患者が使用したタオルやコップ、触ったドアノブなどを介して手指にウイルスが付着し、その手で、目や口、鼻を触ることで感染します。
感染を予防するために
咽頭結膜熱を予防し、感染を拡げないために、以下について注意しましょう。
1. 流水と石鹸によるこまめな手洗い、うがいを心がけましょう。
- アデノウイルスはアルコール消毒が効きにくいため、流水と石鹸で、手指に付着したウイルスを洗い流すことが重要です。
- また、ウイルスが体内に入らないように、むやみに目や口に触れたり、こすったりしないようにしましょう。
手洗い手順のリーフレット(厚生労働省)(PDF:340KB)
2. 咽頭結膜熱にかかった方との密接な接触は避け、タオル等の共有は避けましょう。
- アデノウイルスは感染力が強く、患者が触れたタオル等を介して感染することがありますので、タオルは共有せずに、ペーパータオル等を使用しましょう。
3. 十分な睡眠やバランスの良い食生活などを日頃から心がけ、抵抗力を高めることも大切です。
関連情報