百日咳について
百日咳の患者数が増えています!
石川県感染症発生動向調査における百日咳の患者報告数は、2019年の流行以降、低水準で推移していましたが、2025年は患者報告数が急増しており、注意が必要です。
特に、小学生から中学生の年代で流行しています。
百日咳とは
- 百日咳菌の感染によって、特有のけいれん性の激しい咳発作を特徴とする急性の気道感染症で、いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心となっています。
- 特に乳児では、母親からの免疫が十分でないため、重症化のリスクが高く、まれに死に至ることもあります。
- 感染経路は、飛沫感染(患者の咳やくしゃみなどのしぶき(飛沫)を吸い込むことによる感染)と、接触感染(感染した人と接触することによる感染)です。
→百日咳について(厚生労働省)(外部リンク)
主な症状
経過は3期に分けられ、全経過で約2~3カ月で回復するとされています。
1.カタル期(約2週間持続)
- かぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
2.痙咳(けいがい)期(カタル期の後に約2~3週間持続)
- カタル期の後に、特徴的な発作性けいれん性の咳(痙咳)がみられます。
- 夜間の発作が多いですが、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作から、チアノーゼ(顔色や唇の色や爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。
- 合併症としては肺炎や脳症などもあり、重症化リスクが高い乳児では、特に注意が必要です。
3.回復期
- 激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなります。
- 成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。
- 全経過で約2~3カ月で回復します。
予防と対策
百日咳の予防には、5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)等の接種が有効です。
- お子さまが生後2ヶ月に達したら、定期予防接種の対象となります。お住まいの市町から、接種券が届きますので、早めにワクチン接種をしましょう。
- 予防接種について(健康推進課)
こまめな手洗いや咳エチケットなどの基本的感染対策を心がけましょう
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