ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成09年度 業務報告 > 3.未利用木材有効利用技術及び用途の開発(第3報)
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予算区分 県単
研究期間 平成7~10年度
担当科名 木材加工科
担当者名 鈴木 修治
近年県内で枯木として多くなってきているハリエンジュ(Robinia pseudo-acacia L.)の特性を生かし,木タイルの試作と性能評価を行う。
供試材としてハリエンジュの心材,また比較対照群として県産のヒバ(マアテ及びクサアテ)を用いた。性能実験項目として,JIS A 2101 に準じて密度,年輪幅,木口面のブルネリ硬さ試験を行った。また官能試験として,未処理材及びクレオソートの刷毛塗り処理材を対象に,JIS Z 8729 に準じて色差計による色の測定を行った。
以下に,性能試験の結果の平均値を示す。
表1 性能試験の結果(略)
以上の結果より,ハリエンジュは年輪幅が大きく粗雑に見えるが,ブリネル硬さの結果は木タイルに十分対応できるものと考えられる。
次に官能試験の結果を示す。
表2 色差試験の結果(略)
未処理の段階でハリエンジュはヒバ類に比べ暗色であるが,クレオソートを刷毛塗りした後は,ヒバ類に比べ明色であった。
以上の結果からハリエンジュは,ヒバ等を木タイルにする場合に用いられる,薬剤等による表面を硬くする加工を必要としないことが解った。
また,クレオソートによる防腐処理では,ヒバ類に対して素材の色調が損なわれることが少ないことが解った。
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