ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成09年度 業務報告 > 1.ヒノキ漏脂病の発生に関する要因の解明と被害回避法の開発に関する調査(第5報)
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予算区分 国補
研究期間 平成5年~9年
担当科名 育種科
担当者名 矢田 豊・三浦 進
本県のアテ林およびヒノキ林で重大な問題となっている漏脂病については、これまでの調査研究により、その被害実態・樹脂流出機構の特性・病原性微生物との関連・林内微気象との関連等について研究が進められてきた。それらを踏まえ、本病の発生機構の究明と被害回避対策について、さらに高度な技術の導入による調査研究を展開する。
既往の調査結果から、冠雪荷重による内樹皮への損傷の可能性について検討を行い、冠雪により荷重を受けた内樹皮が微視的損傷を被り、それが漏脂病の発生に関与する可能性を見いだした。
「生育の良好な立地で漏脂病の発生が多い」と言われる点について、県内の調査結果をもとに再検討を行ったが、その傾向は明らかでなかった。すなわち、直径成長の良否を県内のヒノキ林植栽適否の指標とすることは困難である。
石川県林業試験場志賀分場(旧林木育種場)内ヒノキ若齢林において接種試験を実施したところ、小松アテ林分漏脂病被害木より分離されたCistella接種木5本のうち1本から、明瞭な樹脂流出が認められた。
現在までに報告されている被害発生機構についての情報を参考に、施業・立地条件などの組み合わせによる被害推移状況の変化に関するモデル解析を試みたが、良好な結果は得られなかった。
樹木の成長から見た漏脂病:矢田 豊、第109回日本林学会大会 樹病研究会(口頭発表,1998)
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