ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成09年度 業務報告 > 4.有用樹種の穿孔性害虫の生態及び防除技術の究明(第3報)
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予算区分 県単
研究期間 平成7~11年度
担当科名 森林育成科
担当者名 小谷 二郎・千木 容
本県にはケヤキ、コナラ等の有用樹種が植栽されている。これらの樹種に穿孔性害虫による被害が目立つようになってきた。そこで、これらの穿孔性害虫の発生及び生態を調査して、防除技術を確立するとともに被害防止対策を検討する。
林業試験場志賀分場のケヤキ(8-9年生)育成地において、昨年に引き続き下草の有無がクワカミキリの産卵数および産卵高に与える影響について調査した。育成地内に30×60mのコドラートを設置し、東西に2分しそれぞれB区・A区とした。昨年は、A区を下草刈り区、B区を無処理区としたが、今年度は処理区を逆にした。それぞれの区の立木本数はA区が165本,B区が146本だった。下草刈りは7月1日に行った。
産卵数は、A区が155個(0.94個/本)であるのに対し、B区が86(0.59個/本)で、下草刈り区の産卵数が明らかに少なかった。また、産卵高の平均値はA区の133cmに対し、B区は138cmとほとんど差はなかった。しかし、A区では50~100cmの産卵数が全体の18.1%であったのに対し、B区の同部位における産卵数は7.0%と極端に少なかった。
昨年の結果と合わせて考えると、下草刈りによって樹幹下部でのクワカミキリの産卵が抑制されることが示唆された。
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