ホーム > 連絡先一覧 > 石川県農林総合研究センター 林業試験場 > 刊行物 > 石川県林業試験場業務報告 > 石川県林業試験場 平成10年度 業務報告 > 2.木質廃棄物等資源の有効利用に関する研究
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予算区分 県単
研究期間 平成10年~14年
担当科名 木材加工科
担当者名 鈴木修治
木質系廃材の有効利用法として、能登ヒバ材のカンナ屑を利用した畳床の開発を県内の畳製造業者と共同で行った。
畳床にはカビやダニの発生という問題があり、能登ヒバ材を使ってその発生を低減させることを目的として、稲わらを用いた畳床に能登ヒバのカンナ屑を混入したものを考案・試作し、密度吸水率等を測定したので、ここに報告する。
原料 稲わら、ヒバ(手押しカンナ盤屑:以下Z、超仕上げカンナ盤屑:以下X)
試験片 試作した畳床から、幅方向約425×長手方向約50mmに、各タイプ2 個切り出した。
試作タイプ 下記の4タイプ
A type:通常の畳
B type:切り藁の代わりにZ+X
C type:A type+X
D type:切り藁とZの混合+X
各試験片の体積注)、全乾重量、密度注)、吸湿量として、温度27±0.1℃、湿度90±1%雰囲気に180hr放置した場合の含水率の時間変化を測定した。
含水率の時間変化を右図に示す。(図:略)
通常の畳(A)より能登ヒバカンナ屑を用いた畳(B,C,D)では、30hrを過ぎたあたりからの吸湿が若干低くなる傾向が見られた。
また、180hr経過した時点で、通常の畳では切りわら層において顕著なカビの発生が見られたが、ヒバカンナ屑を用いた畳でのカビの発生は見られたものの、その発生量は抑制されていた。
注)畳の形状は直線性がなく、8カ所の厚みおよび幅の測定値の平均を体積とし、それを元に密度を算出した。
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