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奈良・平安時代
河北郡津幡町字加茂ろ18番など
指定面積 46,804.96平方メートル
国指定史跡 平成27年3月10日指定
加茂遺跡は津幡町北部の丘陵裾から平野部にかけて位置する縄文時代から室町時代にかけての複合遺跡である。昭和33年に舟橋川の改修工事で発見され、平成12年には国道8号津幡北バイパス建設に係る発掘調査で日本最古のお触れ書きである「加賀郡牓示札」(かがぐんぼうじふだ 重要文化財)が出土し、奈良・平安時代の遺跡として注目されることとなった。
奈良・平安時代には能登へ通じる古代北陸道や、河北潟に通じる運河的な機能をもつと思われる南北2本の大溝が整備され、大溝の両岸にはそれぞれ建物群が展開(北大溝域・南大溝域)し、水陸交通の結節点としての性格が示される。南大溝域には倉庫群やそれを統括する建物が建ち並び、北大溝域には「鴨寺」と記された土器とともに寺院跡が発見されている。
以上の成果から、加茂遺跡は奈良・平安時代において、駅路や小型倉庫群の管理など多様な業務を分掌する実務的な地方官衙と推定される。このような地方官衙の具体例は、全国でも報告されていない。特に考古学的調査を通して遺跡が古代北陸道と一体的に消長していることが明らかにされているうえ、木簡等文字資料にも恵まれ、奈良・平安時代の水陸交通及び地方官衙の実態を把握しうるきわめて重要な遺跡である。
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