城内埋蔵文化財の調査(22年度)
本丸・本丸附段・東ノ丸において、初期金沢城の本丸・東ノ丸の旧地形や縄張り等の解明に向けて、地質調査(ボーリング・地中レーダ探査)を行った。
調査期間 平成22年12月26日~平成23年3月25日
- ボーリング調査は、本丸・東ノ丸の東西中軸線上及び三階櫓周辺で実施した。調査の結果、
東西軸線上では、東ノ丸の地山高がおよそ標高55~56m 付近で確認され、本丸とほぼ同様であることが判明した。また本丸三階櫓周辺では、過年度の発掘調査成果等と照合すると、絵図に描かれている東ノ丸との境の堀が、ある時期まで三階櫓の東・南辺まで巡っていた可能性が極めて高くなった。
- 地中レーダ探査は、本丸西側・中央部・園路部分等で実施した。探査の結果、幾つかの地点で石垣等の遺構や土質の差異の可能性を示す反応が得られたが、明確な範囲や広がりを把握するには到っていない。このうち本丸西側では、近世初期に埋められた堀に伴う土橋の範囲特定を目指したが、指標となる石垣に関する明確なデータは得られなかった。
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