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元禄15年(1702)井上平七郎浩吉造
大乗寺 金沢市長坂町ル-10
重要文化財 昭和58年6月2日指定
大乗寺仏殿は、山門の奥に建ち、法堂・庫裏・僧堂と回廊で繋がっており、棟札によって、元禄15年(1702)の上棟であることが知られる。 方3間の身舎の4方に裳層をつけた方5間仏殿で、外観は重層のように見える。
低い基壇の上に建ち、入母屋造り、平入り、本瓦葺。天保元年(1830)までは木羽葺。上層の斗きょうは、二手先、尾たるき付、木鼻付、下層の斗きょうは、三斗組、木鼻付で、ともに詰組とし、軒先は二軒繁たるきであるが、上層では扇たるきになっている。
柱は、来迎柱二本だけを円柱とし、他はすべて角柱で、堂内は、背面入側筋に立つ来迎柱に3間(5.5メートル)の大梁をかけ、束を立てて、和様の格天井を受けている。来迎柱の前には、唐様の須弥壇を設け、三尊を安置しており、裳層の部分は海老虹梁で繋ぎ、化粧屋根裏になっている。
床は漆喰叩きの土間とし、角柱を用いるなどかなり簡略化しているが、禅宗様を主とした建物で、古式を偲ばせるものがあり、禅宗寺院の伽藍の中心的建物としての雰囲気を良く伝えている。
昭和60年「石川県の文化財」より
石川県 石川県金沢市出羽町3番1号
重要文化財 平成2年9月11日指定
明治32年3月出羽町練兵場の一角で整地工事が開始された。
第3棟(第5号棟)は、明治42年(1909)竣工、第2棟(第6号練)は大正2年(1913)竣工、第3棟(第7号棟)は、大正3年(1914)に竣工したものである。 これらの兵器庫は、竣工から戦前まで幾度となく修繕工事が行われてきたが、建物の形状を変える決定的な改装工事は行われてない。
旧金澤陸軍兵器支廠の兵器庫3練は、いずれも煉瓦造、2階建で、左右対称を基本とした端正な意匠になっている。90mに及ぶ長大な建物が並ぶ姿は、壮観である。それぞれに構造補強に工夫が凝らされて、石川県立歴史博物館として再利用されている。
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