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更新日:2022年9月1日

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建造物の調査(22年度)

1  城門の総合調査

平成18年度から金沢城内の城門について、門の総数、配置に加え、それぞれの構造、規模、役割等の解明を行うこととしている。本年度は、橋爪門に関連して、他城の袖石垣を持たない形式の櫓門について、現地調査を実施し、本形式の構造上の特徴等を検討した。 

主な成果

  • 袖石垣を持たない形式の櫓門として、小諸城跡の三ノ門・大手門、および上田城跡の本丸東虎口門を調査した。

2  建造物の基礎的調査

これまでに引き続き、金沢城建造物の技術・意匠の検討、加賀藩の御大工に関する基礎的調査等を行った。調査成果については、紀要等で随時発表している。

主な成果

  • 金沢城移築建造物に関する調査
    中村神社(金沢市中村町)拝殿として移築されている旧二ノ丸能舞台の実測調査を行い、能舞台の旧部材の寸法と現拝殿の部材寸法を比較した。その結果、欄間より下の部分は、能舞台時の旧材が使用されていると推測された。
  • 加賀藩内の大工に関する基礎的調査
    藩内の大工が手がけた社寺建築及び藩御大工の残した大工技術書を対象とした調査等を行っている。本年度は、これまでの大工史料の検証から、次のような成果が得られた。

・『御作事所役人附』(清水文庫、金沢市立玉川図書館所蔵)の検証を行い、その史料としての特徴を明らかにし、利用上の留意点を示した。
・御大工頭昇任者の昇進経過を統計的手法を用いて比較し、御大工頭に昇任した御大工の傾向を明らかにすることができた。
・藩お抱え大工に関する史料を検証し直すことにより、加賀藩に四天王寺流をもたらしたお抱え大工の黒田正重の家系および加賀藩の四天王寺流大工について新知見を得た。

 

 

お問い合わせ

所属課:教育委員会金沢城調査研究所 

石川県金沢市尾山町10-5

電話番号:076-223-9696

ファクス番号:076-223-9697

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