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■はじめに
中国では今年、国慶節(建国記念日)と中秋節(旧暦8月15日)が重なり、10月1日から8連休となりました。ちなみに、国慶節と中秋節が重なるのは21世紀で4回だけであり、極めて珍しいことです。例年ですと、国慶節休暇期間中には多くの中国人が海外に出かけますが、今年はコロナ禍の規制により出国できませんので、そのエナジーは国内旅行に向かいました。中国文化観光省によると、国内旅行者数は延べ6億3700万人となりました。この数値は、前年の約8割であり、5月初旬の労働節休暇の際は例年の半分程度だったことを考えると、交通や宿泊など観光業界の回復傾向が見て取れます。これは、中国国内では新型コロナの感染はほぼ抑制されていることがベースにありますが、周囲では、まだ警戒感も強く、遠くへは移動せずに留まる中国人も多く見られました。なお、現地旅行会社によると、中国国内の人気の観光地として、海南島や雲南省、四川省などの自然豊かな土地に加え、コロナの震源地となった武漢も挙がっておりました。武漢を応援したいという中国人も多いようです。
■コロナ後初の県人会開催
国慶節の前、9月18日に、コロナ後初となる中国石川県人会を開催しました。県上海事務所では、3か月に一度の頻度で県人会員を対象に最新ビジネス情報等を提供する中国ビジネス研究会及び交流会を開催しておりますが、コロナの影響でしばらく中止にしておりました。しかし、中国国内では4月頃から落ち着いた状況が続いており、徐々に駐在員も中国へ戻ってきていることから、そろそろ少人数でも久しぶりに集まって情報交換したいとの声が各方面から聞かれたことから、再開することとしました。
今回は、現地のコンサル会社から講師をお招きし、「対中ビジネスにおける中国の現状と今後の対策」というテーマで、コロナ第2波のリスクに備えたテレワーク導入や総経理(社長)不在時の対応など中国現地法人の経営上必要な対策や、アフターコロナのビジネス環境の変化等について講義いただきました。コロナ第1波の際に実際に直面した課題が多かっただけに、参加された企業の方々は経営改善の具体的なヒントを得ようと真剣に聞き入っておりました。また、交流会では、上海をはじめ、蘇州、南通、無錫、常州、常熟、杭州、東莞など各地域から中国進出県内企業お集まりいただくとともに、現地の医療機関で勤務されている医者や商社の方なども新たに参加され、和やかな雰囲気の中で情報交換や人脈形成の場として大いに盛り上がりました。
海外では、コロナ禍を含め非常事態においては特に、現地での人的ネットワークや情報共有が極めて重要であることを第1波の際に痛感しており、今後も県人会や自治体等のネットワークを活用しながら突発的な感染情報や各種規制の変更等、迅速に情報提供を行っていく所存です。
■香港アンテナショップのオープン
次に、前年度に引き続き2回目となる「海外アンテナショップモデル事業」についてご紹介したいと思います。当事業は、これまでのBtoBのバイヤー開拓の取り組みに加えて、直接、現地の消費者に県産品をアピールすることにより、県産品の販路拡大を一層支援するBtoCの取り組みで、香港とシンガポールの高級百貨店において期間限定でアンテナシップを開設するものです。
香港においては、百貨店「そごう」で10月からオープンし、山中漆器、輪島塗、加賀友禅などの伝統工芸品及び、菓子や酒などの石川県ならではの食品を販売しております。なお、前年度は売り上げが好調だったこともあり、今年度は設置期間を前年度より1ヵ月長い4か月間にするとともに、新たな取り組みとして、香港ECサイト内でも県産品の一部をネット販売するなど、販売チャネルを増やしております。来店者からは、「金箔や蒔絵の繊細な技術に感動した。商品の種類が豊富なので、じっくり見て商品を購入したい。」などの声が聞かれ、県産品の魅力の高さが香港の方々に伝わっているものと感じられます。
(写真2:中国ビジネス研究会)
(写真3:県人会交流会)
(写真4:香港アンテナショップ)
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