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更新日:2011年9月12日

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議案説明要旨(平成23年第4回県議会定例会) - 平成23年9月7日 - 1「安全でうるおい豊かな環境づくり」について

9月補正予算の編成について

1「安全でうるおい豊かな環境づくり」について

一は、「安全でうるおい豊かな環境づくり」についてであります。

ず、東日本大震災における被災地や被災された方々等への支援につきましては、先の六月補正予算において、発災直後からの人的・物的両面での支援活動に係る経費など、所要の予算措置を講じたところでありますが、今回、その後の被災地からの要請に応じ、り災調査等に従事する人員の追加派遣について、所要の予算を計上しております。

た、岩手・宮城・福島の三県から本県に避難されてきた方々について、今後、更なる避難の長期化が見込まれるところであり、その負担を軽減するため、これら被災県からの要請に基づき、今回、応急仮設住宅として県が民間賃貸住宅を直接借り上げる仕組みを設け、県内でより一層安心して生活を送っていただく環境を整えることといたしました。

回の大震災を踏まえた防災体制の強化につきましては、石川県防災会議の下に新たに設置した常設の震災対策部会をこれまでに二回開催し、地域防災計画の見直しに向けた課題や問題点の整理を行っているところであります。国においては、中央防災会議の下に専門調査会を設置し、防災基本計画の見直しに向け、この秋頃までに最終報告を取りまとめることとされており、国の検討状況とも整合を図りながら並行して検討を進め、地域防災計画の見直しに反映したいと考えております。

た、市町の津波ハザードマップの作成の前提となる津波浸水想定区域図については、現在、その改定に先立ち、津波を発生させる地震想定の見直しを行っているところであり、今年度末までの改定に向け、鋭意作業を進めてまいります。

らに、津波に関する県民意識の向上を図るため、津波からの避難をテーマとした県民津波フォーラムを先月末に輪島市で開催し、今月十九日には金沢市でも開催することとしており、今後とも、市町や関係機関とも連携して、これら防災対策の充実強化に全庁挙げて取り組んでまいる所存であります。

た、福島の原発事故を受け、国の第二次補正予算において、全国的にきめ細かな放射線のモニタリングを行うための調査機器が配備されることとなったことから、今回、モニタリングポストを県内に四基増設し、既設の機器と併せて県土全域をモニタリングできる体制を整備することといたしました。

に、エネルギー問題への対応についてであります。福島の原発事故を背景に、全国的に太陽光・風力等の再生可能エネルギーや電力需給対策としての省エネ・節電に対する関心が高まりを見せております。

後、国において、エネルギー政策に関する方向性を示していただくことが必要でありますが、先般、再生可能エネルギー特別措置法が成立し、再生可能エネルギーの導入促進に向けた動きが加速していくことが予想されるところであり、県としても、まずは既に稼働している県内の導入施設の発電電力量や費用対効果等の基礎的調査を実施し、具体の国の施策に速やかに対応できるよう、必要な準備を行うことといたしました。

た、省エネ・節電の取り組みにつきましては、これまで、いしかわ版環境ISOの普及など、省エネ・省資源活動による温室効果ガスの排出抑制に向けた取り組みの裾野の拡大を図ってきたところでありますが、電力需給に対する国民の関心が高まる中、省エネ・節電に特化した取り組みの深化が必要となってまいります。このため、家庭や学校等における省エネ・節電の更なる取り組みをアクションプランとしてまとめていただき、それを県が認定する新たな制度を創設したいと考えており、今回、これまでのいしかわ版環境ISOの取組実績を検証すると同時に、サポート体制の構築など新たな制度の仕組みについて、検討を行うことといたしました。

らに、企業においては、電力コストの上昇等による競争力の低下が懸念されるところであり、省エネの取り組みを通じたコスト削減により、競争力強化へ結び付ける気運が高まりつつあります。こうしたことを踏まえ、省エネによるコスト削減の具体例を交えたセミナーや省エネ製品等の展示会を開催し、企業の省エネ意識の向上を図ると同時に、外部専門家を派遣し省エネ設備の導入等による経営改善策を提示する「省エネ版企業ドック制度」を創設し、個々の企業の実態に応じたオーダーメイドの支援を行うことで、省エネによる企業の競争力強化の取り組みを後押ししてまいります。

に、本年七月の梅雨前線豪雨災害への対応についてであります。七尾市北部を中心とした局所的な集中豪雨により、幸いにも人的被害はありませんでしたが、熊木川等が氾濫し、床上・床下浸水等の建物被害が発生いたしました。被害に遭われた皆様方に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。

回の被害を受け、被災箇所の早期復旧を図ると同時に、住民の皆様の安全・安心の確保と災害の未然防止に向け、河川護岸の嵩上げや堆積土砂の除去を行うほか、国の追加認証を受け、河川改修を更に促進するなど、災害防止対策に万全を期してまいります。

療提供体制の確保につきましては、昨年一月に策定した地域医療再生計画に基づき、地域医療の更なる充実を図っているところであり、救急患者の圏域外への搬送件数が増加し、その受入体制の強化が大きな課題となっている南加賀地域においては、小松市民病院に整備する「南加賀地域救急医療センター(仮称)」について、実施設計が完了し、来年十一月の開所に向け、建設工事に着手することから、その整備に対し支援をいたします。

た、地域における優秀な医療人材の確保・養成を図るため、内視鏡手術等の高度医療の実践的な訓練ができる最新のシミュレーション機器を備え、県内全ての臨床研修医等が広く利用できる共同利用型の施設として、来年度に金沢大学附属病院に整備する研修センターについて、実施設計に着手することから、これに対し支援を行うことといたしました。

立中央病院の建て替えにつきましては、先般、第四回の「新県立中央病院整備検討委員会」を開催し、病床数をはじめとする施設規模や医療機能など、新病院の基本構想の大要について検討いただきました。今後、県議会でのご議論や県民の皆様からのご意見も踏まえ、年内には基本構想を取りまとめ、基本設計に向けた作業に着手することとしており、県民に信頼される高度専門病院を目指し、着実に取り組みを進めてまいります。

に、世界農業遺産として認定された「能登の里山里海」の魅力発信や保全・活用についてであります。今回の認定につきましては、自然と共生した農林水産業の営み、長い歴史の中で育まれた文化・祭礼、優れた里山景観など、能登は地域に根差した多様な資源が集約された地域であり、その総合力が世界的に高く評価されたものと認識しております。

の世界農業遺産としての意義や価値について、県内外へ広く周知・啓発を図るため、ポータルサイトやロゴマークの作成、首都圏でのPRイベントの実施など、積極的な情報発信を行ってまいります。併せて、農林水産業をはじめとした地域の営みを今後とも適切に維持・保全していくことはもちろんのこと、世界農業遺産としてのブランド力の本格的な活用に向け、「能登の里山里海」の価値を更に高める保全・活用方策の検討を行うこととしたところであり、こうした取り組みが能登地域の活性化のみならず、県全体の元気な里山里海づくりに繋がるよう、市町や関係団体とも連携して全力で取り組んでまいります。

た、本県の生物多様性の確保に向けた積極的な取り組みが世界的に評価され、今年からスタートした「国連生物多様性の十年」の国際キックオフイベントを本年十二月に本県で開催いたします。世界農業遺産として認定された「能登の里山里海」を世界に向けて広くアピールする絶好の機会でもあり、来月には開催委員会を立ち上げ、記念式典やフォーラム、エクスカーション等の本格的な準備に入ることとしており、今後、国連大学や環境省等とともに、諸準備に万全を期してまいりたいと考えております。

 

以上

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