ホーム > 観光・文化・スポーツ > 文化・芸術 > 文化財 > 石川の文化財 > 無形文化財・工芸技術(国指定) > 彫金(中川衛)
ここから本文です。
重要無形文化財 「彫金」(ちょうきん)保持者
中川 衛(なかがわ まもる) 金沢市
〔作業風景 彫金(ちょうきん)
〔象嵌朧銀花器「夕霽」(ぞうがんおぼろぎんかき「せきせい」)〕
平成16年9月2日認定
彫金とは、各種の鏨(たがね)、金槌等を用いて金工品の素地を加飾する技法をいう。 技法の主な内容は、毛彫(けぼり)、蹴彫(けりぼり)、片切彫(かたぎりぼり)、透彫(すかしぼり)、肉合彫等のほか、象嵌(ぞうがん)、魚々子打(ななこうち)等の各手法がある。
我が国の彫金技法は、弥生期に大陸から伝播されて発達した。室町期以来、装剣金工(そうけんきんこう)の隆盛とともに、彫金による金属加飾の技法に工夫が凝らされた細工が残されることとなった。しかし、明治初期の廃刀令により、技法は刀装具制作から装身具等の制作に活路を開くこととなった。
現在の彫金家の多くは、その当時の刷新された技法を継承するとともに、現代の感覚に沿った意匠による作品を発表している。
中川衛は石川県に生まれ、昭和46年に金沢美術工芸大学を卒業後、金工家・高橋介州氏(昭和57年石川県指定無形文化財「加賀象嵌」保持者認定)に師事して彫金の技術を高度に体得し、その後も技の錬磨に努め、活発な制作活動を行っている。
同人の技法は、主に、鉄、赤銅(しゃくどう)、朧銀(おぼろぎん)などで製作された金工品の表面に、金・銀等の金属を嵌入して装飾模様を表すもので、加賀藩において発達した加賀象嵌の伝統を汲むものであり、平象嵌を始め、技術的には極めて難しい重ね象嵌(鎧象嵌)等の現代的な感覚による作品には高い評価が寄せられている。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
同じ分類から探す