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重要無形文化財 「釉裏金彩」(ゆうりきんさい) 保持者
吉田 美統(よした みのり) 小松市
〔金箔の置き付け作業〕
〔釉裏金彩壺(ゆうりきんさいつぼ)〕
平成13年7月12日認定
同人は、石川県小松市に九谷焼の赤絵金襴手を得意とする窯元(錦山窯)に生まれた。高等学校在学中より同窯の職人から陶芸技法を学び始め、昭和26年には家業を継いで、伝統的な上絵付けや金襴手の技法を深め、工芸デザインの習得に努めた。昭和47年加藤土師萌の釉裏金彩の作品に触発されたのを契機にこの技法による作品制作に取り掛かり、その後も試行錯誤を繰り返しながら技の錬磨に努め、技法・表現上の研究を真摯に重ねて、釉裏金彩の技法を高度に体得した。
同人の釉裏金彩の技法は、まず磁器の素地に九谷色絵の上絵具を掛け本焼して地色をつくり、そのうえに文様に切った金箔を置いて焼き付け、さらに全面に透明釉を掛けて焼き上げるものである。下地となる色釉の表し方、金箔の扱い方等に創意工夫が加えられたその技法は近年いよいよ洗練度・完成度を高め、その第一人者とされる。
金箔の部分と地色の組み合わせから生まれる落ち着いた品格のある美しさ、草花文等の表現に見る典雅な世界は、我が国の陶芸の金彩の世界に新生面を開き、優美な芸域にまで高めたものとして高く評価されるものである。
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