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個人 金沢市 (3点)
金沢市立玉川図書館 金沢市玉川町2-20 (7174点)
県指定文化財 平成7年2月21日指定
近世金沢城下町の外港として栄えた、宮腰町(現・金沢市金石地区)の町年寄役の中山主計家に伝来した資料群。中山家は、初代主計が前田利家から恩賞として、利家の帷子・画像と扶持20石を下付されて以来、代々家柄町人として宮腰町に君臨した。承応2年(1654)宮腰町に町年寄役が設けられると、3代主計はこれに任ぜられた。以後、江戸時代中頃の一時期を除き、幕末期の12代恒太郎に至るまで、その職を世襲し、藩(町奉行)と町方役人の中継・監視の役務を勤めた。この間、浦改役や御塩問屋なども兼帯し、宮腰港における奥羽木材の移入や大阪登米の積出、能登塩の管理にも関わった。伝存の文書は、天正11年(1583)と推定される前田利家扶持充行状写を上限とし、近世文書5152点と明治以降の資料2025点からなり、江戸時代後期頃のものがその大半を占めている。内容的には、門閥的特権町人としての藩主との交誼、宮腰町の町組構成と町方経営、浦方・入出津御用に特色があり、中山家の由緒、家計や歌舞伎・能・俳諧など嗜好に関するものも、家柄町人の生活と文化をうかがう資料として興味深い。
江戸前期
藩老本多蔵品館 金沢市出羽町3-1
県指定文化財 平成12年3月14日指定
本多家は、加賀藩の老臣で五万石を禄した。当資料は、本多家伝来品のうち、初代政重と2代政長ゆかりの、武器・武具、馬装具、工芸品、記録・画像118点からなる。武器・武具には、政重が父正信より譲り受けたと伝える色々威腹巻、政重が関ヶ原の合戦で使用した色々威二枚胴具足等の由緒をもつものや、政重佩刀の太刀(無銘 備前国兼光)、本多家の家紋である立葵を配した陣羽織、采配等がある。馬装具には、漆地に蒔絵、螺鈿を施した陣幕図蒔絵大和鞍のほか、戦陣で使用した馬面や馬鎧、政重が大坂の陣で使用したとされる日の丸の馬験、政長使用の2階傘瓢の馬験等からなり、馬装具の一括資料として貴重である。工芸品には、四耳壺 銘 村雨、香合、記録・画像には、本多政重口宣案、絹本著色本多政重画像等がある。火事装束は、本多家の当主用と夫人用を揃えたもので、14点からなる。江戸後期の作とされるが、現存する火事装束の中でも優れたものである。「本多政重・政長関係資料 附 火事装束」は、加賀藩政確立期における本多家の足跡を窺わせるとともに、上級武家の家格を示す、勇壮かつ装飾性にも優れた一括資料として、全国的にも屈指の歴史資料である。
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