筋力アップしたい(食に関する困り事・関心事)
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筋肉について
- 筋肉を維持・増強するためには、運動だけでなく食事を十分にとることが必要です。
- 効果的に筋肉をつけるために、注目したい栄養素は「たんぱく質」です。ただし、運動をせずに、たんぱく質を多く摂れば、筋肉が増えるわけではありません。
たんぱく質の大切さ
- 筋肉をつくるためには、たんぱく質の摂取が欠かせません。
- たんぱく質は、筋肉や骨、内臓、血液をつくるために必要な栄養素です。また、ホルモンや抗体などの体を調節する機能があります。たんぱく質が足りないと、成長障害、体力や免疫力の低下がおこります。
- 肉や魚、大豆製品、卵などに多く含まれています。また、ごはんなどの穀物にも含まれています。
BCAAを知っていますか?
- たんぱく質は体の中で「アミノ酸」に分解されます。アミノ酸の中でも筋肉の保持や増強にもっとも重要な役割を果たすのが「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」です。
- BCAAとは、アミノ酸の種類であるバリン、ロイシン、イソロイシンの総称です。これらのアミノ酸は体の中でつくることができないため、「必須アミノ酸」とも呼ばれています。BCAAは、筋肉の分解を抑制して、筋肉のエネルギー源となります。
- まぐろの赤身、かつお、鶏肉、牛肉、卵、牛乳などに多く含まれています。
たんぱく質を上手に摂るためにできること
筋肉を増やすために必要な栄養は、たんぱく質だけではなく、エネルギーやビタミン、ミネラルなども必要です。したがって、たんぱく質に偏らず、バランスよく食べることが重要です。
1日3食食べる
- まずは、食事の基本は、1日3食食べることです。
- たんぱく質は一度に吸収できる量が決まっています。そのため、一気に摂取しても全てのたんぱく質を活用できるとは限りません。一度に吸収できる量は約40~50gといわれています。毎食、たんぱく質を積極的にとることを意識しましょう。
一緒に食べる栄養素を考える
たんぱく質と他の栄養素をうまく摂るためには、主食・主菜・副菜のそろった食事をすることが大切です。
糖質
- 糖質は、体を動かすための大事なエネルギー源です。主食のごはんやパンなどに多く含まれます。
- 糖質を摂取すると、インスリンが分泌され、筋肉の維持・増強(筋たんぱく質の合成)が促進されます。しかし、糖質が不足すると、わたしたちの体は、筋肉を切り崩してエネルギーを作り出します。筋肉がやせないようにするためにも、適量摂りましょう。
ビタミン
- たんぱく質の吸収において、ビタミンは、消化・吸収のサポートをする大切な役割があります。
- ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に必要なビタミンです。食べ合わせることで、たんぱく質を効率よく分解や合成することができます。野菜類、穀類、魚介類、種実類などに多く含まれています。
- ビタミンCは、筋肉や関節の強化に必要なものです。野菜類、果実類などに多く含まれています。
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生活スタイル別のアドバイス
部活などで運動をしている方へ
- 走る、打つ、投げる、蹴る、筋力トレーニングなどの運動は、筋肉を分解して行われており、運動で分解された筋肉は回復し、その繰り返しで筋肉は、強く太くなっていきます。運動終了後、筋肉の材料であるたんぱく質を補うことで、筋肉を修復し、強く太くすることにつながります。反対に、筋肉を修復せずに放置すると、回復が遅れ、ケガやコンディションの不良につながってしまいます。トレーニング後(30分以内)早めにたんぱく質を摂ることが効果的です。
- 運動後は、エネルギーが消耗されているため、糖質(炭水化物)の補給も必要です。より回復の効果を高めるために、おにぎりやパンは、鮭やツナ、卵、ハム等たんぱく質が摂ることができる具が入っているものを選ぶと良いでしょう。
- たんぱく質の過剰摂取は、肝臓や腎臓に負担がかかるので、摂りすぎには注意が必要です。プロテイン等のサプリメントは、食事で足りない分を補うためや、タイミングよくたんぱく質を補給できないときに活用し、商品に表示されている適正量を守りましょう。
運動をしていない方へ
- 食事だけで、筋力をアップするのは難しく、やはり運動が欠かせません。
- まずは、いつもより多く歩くようにしてみたり、階段を使うようにしてみたりしましょう。
- 筋肉づくりに効果的なのは、スクワットや腕立て伏せ、ダンベルを使うなどのレジスタンス運動です。2~3日に1回程度(週2~3回)の頻度で、レジスタンス運動を10~15回程度を反復し、それを1~3セット無理のない範囲で「継続的に」行うことが勧められています。