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施工主体 国土交通省金沢河川国道事務所
明治後半から手取川上流荒廃対策として県営により水源部の砂防事業に着手しましたが、土砂崩壊が著しく規模も広大で工事は困難を極めたため、昭和2年度から直轄事業として引き継がれ、以来今日まで数多くのダム、床固工が施工されています。これら施設の整備により、下流地域の保全や民生の安定に多大な効果を上げています。
甚ノ助(じんのすけ )谷階段式砂防堰堤群と柳谷導流落差工 〔白山市〕
甚ノ助谷の崩壊を抑制する日本最初の階段砂防堰堤群補強と対策が進められている導流落差工
尾添川御鍋(おぞがわおなべ )砂防堰堤〔白山市〕
日本最初の三次元解析砂防堰堤(高さ41m、堤長60.7m)
※無人化施工について
手取川源流域に位置する柳谷は、荒廃が著しくかつ急勾配でめるため土石流発生の危険性が高い他、左岸側斜面の崩壊や落石の恐れもある。そのため、平成9年より順次無人化施工技術を導入し、工事の安全確保に努めている。
尾添川尾添(おぞがわおぞ )砂防堰堤 〔白山市〕
土砂の流下を調整し、魚がのぼる大暗渠の砂防堰堤
百万貫の岩(約19.175m×14.449m)
昭和9年(1934)7月手取川大洪水のとき牛首川(手取川)と約800m上流で合流している宮谷川から流送されました。
百万貫の岩は、その大きさから百万貫(3,750トン)あるとされてきましたが、正確な重量を知るために、国土交通省金沢河川国道事務所が平成7年9月に計測を実施しました。
計測の結果、重量は4,839トン(約百三十万貫)あり、実際には名前よりも重い岩でした。
なお、百万貫の岩の体積を求めた計測技術の名称と特色は、次のとおりです。
(解析写真測量図化機+ノンプリズム型光波測距計による計測システム)
非接触型計測システムとは、火山地帯、崩壊地、急峻な岩盤斜面など人が立ち入ることが困難な場所の地形を非接触で計測する技術です。
非接触型計測の状況
弾性波計測システムとは、非破壊で数10m規模の構造物の見えない(基礎など)部分の形状を測定する技術です。
非破壊型計測の状況
コンピュータにより再現された百万貫の岩
富士山、立山と共に日本三名山の一つとしてうたわれる白山は、豊かな自然を有する反面、もろい地質と急峻な地形のため、昔から大きな土砂災費も起きていました。白山砂防科学館は、白山の自然と過去の災害、そしてその災害から地域を守っている砂防事業について楽しく学べる施設です。
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