文献の調査(21年度)
1 調査概要
文献の編年的な整理を進めるため、初期金沢城に関する史料調査を行った。
2 主な成果
- 新たに天守焼失(慶長7年)に関わる新史料を確認した。
(慶長7年)11月15日 徳川秀忠書状(越前宰相宛)(徳川美術館所蔵)
- 盛岡市中央公民館において、天正15年金沢城を訪れた北信愛の覚書(「北松斎手扣」「北松斎覚書」)等の調査を行った。
その他の事業
- 玉泉院丸関連の調査では、元禄期の加賀藩家老役前田貞親の手記、奥小将葛巻昌興の日記など政務日誌を中心に調査を行った。
- 金沢城石垣構築技術等の比較研究事業関連では、公儀普請・穴生関連の調査を行った。
- 永青文庫では、熊本藩の穴生である戸波氏・沢村氏の由緒書を収集した。
- 山口県文書館では、石切職人の史料調査を行った。
- 盛岡藩の石垣職人である「平栗文書」(岩手県立図書館所蔵)の調査を行った。
- 石垣構築秘伝書の収集にもつとめ、岩手県立図書館では、平栗家伝来の「石垣組立秘伝」を、山口県周南市では湯浅英夫家所蔵の「石墻書」を調査した。
解読した主な文献史料
A 初期金沢城関連
B 公儀普請・大名家居城普請関連
- 「先祖由緒并一類附帳」普請担当者(金沢市立玉川図書館所蔵)
- 「御城廻御修補」(盛岡市中央公民館所蔵南部家文書)
C 諸藩石切職人関連
D 玉泉院丸関連
- 「前田貞親手記」21(元禄元年)(金沢市立玉川図書館所蔵)
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