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第一は、「経済・雇用対策」についてであります。
先ほども申し述べましたが、景気の先行きに不透明感があり、予断を許さない状況にある中、景気回復に向けた動きを確実なものとするため、引き続き、「経営・資金・雇用」の三つの安心を柱に、関係機関と連携してセーフティネットの確保を図ると同時に、これまでの取り組みを検証し、更なる工夫を凝らしたところであります。
まず、中小企業の経営面での安心の確保についてであります。
県内企業にとって、何よりも具体の受注を獲得することが第一であり、機械・繊維・食品・IT・伝統産業といった基幹産業等のそれぞれの現状を踏まえ、新たな販路や受注の開拓を積極的に行い、少しでも多くの成約に結び付けていく取り組みを拡充いたします。
具体の取り組みとしては、大手メーカーとの技術提案型の展示・商談会につきまして、今年度から新たに小規模型の展示・商談会を開催しているところでありますが、来月十五日に静岡県富士宮市でテルモ㈱と、同十八日には愛知県春日井市でパナソニックエコシステムズ㈱との間で、それぞれ展示・商談会を開催することが決定いたしました。
来年度はこれらに加え、新たに大手メーカーの技術者等を本県に招いての展示・商談会も開催し、年間の商談会の回数を四回から八回に倍増させるとともに、首都圏等での受注開拓懇談会も引き続き二回開催することとしており、これらを通じて県内企業の技術力の向上や販路開拓を更に後押ししてまいります。
また、これまで東京で開催していた県内繊維企業と大手アパレル企業との懇談会を、来年度は本県で開催いたします。その際、県内繊維企業と大手アパレル企業が共同開発した生地を使った製品のコンテストショーを開催するとともに、大手アパレル企業の関係者に加え、百貨店の商品仕入責任者に県内繊維企業の工場を見学して技術力の高さを実感いただくことにより、ビジネスチャンスの拡大に繋げてまいります。
一方、国内市場に加え、経済成長が著しい中国などアジアを中心とした海外への販路を開拓することも、県内企業にとって重要な選択肢となっております。このような企業の取り組みを後押しするため、三年計画で輸出倍増を目指す企業を認定して集中的に支援するとともに、その取組事例を紹介することにより、県内企業の海外展開の底上げを図ってまいります。併せて、「いしかわ産業化資源活用推進ファンド」に海外展開支援枠を創設し、海外市場を見据えた地域資源の活用による新商品開発から販路開拓までの取り組みを支援することといたしました。
さらに、円高の進行など経営環境が変化する中、自社の事業等を客観的に分析し、将来に向けた的確な対策や戦略を立案しようとする中小企業に対して、外部専門家を派遣し、企業診断を行う「企業ドック制度」を昨年九月に創設し、先月末時点で二百二十五社の中小企業を支援しているところであります。企業を取り巻く経営環境は依然として厳しく、今後も相談の増加が見込まれることから、今回、その派遣回数を大幅に拡大いたします。
資金面での安心の確保につきましては、これまで時機を逸することなく、県制度融資の新規融資枠を拡大すると同時に、北陸財務局や日本銀行金沢支店、金融機関、経済団体、信用保証協会との連携を密にし、金融の円滑化に努めてきたところであります。
現時点では、中小企業の資金需要は以前より落ち着きを見せているものの、先行きに不透明な部分もあることを踏まえ、来年度は緊急経営安定支援融資に六百億円、借り換え融資にも三百億円の新規融資枠を確保すると同時に、官民協働で一層の金融円滑化に努め、県内中小企業の資金繰りに万全を期してまいります。
次は、雇用面での安心の確保についてであります。先に申し述べたとおり、雇用情勢は依然として厳しい状況が続いており、雇用の創出による受け皿の確保や再就職の支援など、引き続き雇用対策に万全を期してまいります。
職を失った方々に対する当面の雇用の場等の確保につきましては、引き続き、緊急雇用創出事業臨時特例基金とふるさと雇用再生特別基金を活用し、来年度は市町の取り組みと合わせ、今年度を上回る四千百人を超える雇用の受け皿を確保することとしております。
再就職の支援につきましては、介護・福祉サービスや情報処理など、現下の厳しい雇用情勢の中でも求人が見込まれる分野へ人材をシフトさせるため、知識・技能や新たな資格の取得を支援する職業訓練の受け皿を引き続き確保すると同時に、これまで一千八百人を超える求人を開拓し、大きな成果を上げている求人開拓推進員を継続して配置いたします。
新規学卒者の就職支援につきましては、まず、高校卒業予定者について、就職支援員を継続して配置すると同時に、新たに就職支援員をサポートするアドバイザーを配置し、年度当初から関係者が一丸となって就職先の開拓や就職指導に取り組むほか、就職に向けた心構え等を学ぶ就職応援セミナーを新たに企業ガイダンスの開催前に実施し、就職に向けた意識醸成を図ることとしております。
また、大学卒業予定者等についても、従来八月に開催していた第一回目の合同就職面接会を六月に前倒しするとともに、開催回数も年四回から五回に拡大いたします。加えて、これまでの面接会において、特定の企業や業種等に固執する学生が見られたことから、面接会の開催に先立ち、様々な業種・規模の企業を見学する機会を新たに設け、選択肢を広げていただくことにより、学生と企業のミスマッチの解消を図ってまいります。
次に、公共投資についてであります。厳しい財政状況の中ではありますが、景気の持ち直しの動きを後押しするためにも、公共投資の確保が必要不可欠であり、引き続き、積極的に事業量を確保し、地域経済の下支えを図ることといたしました。
補助・直轄事業につきましては、国が公共事業予算を削減する中で、予算の確保に積極的に取り組み、所要の額を計上すると同時に、単独事業についても、積極的に事業量を伸ばした今年度を上回る額を計上し、公共投資全体の事業量を最大限確保したところであります。
以上
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