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史跡名勝天然記念物(天然記念物)
3株
珠洲市大谷町57字33甲地
池上 宝蔵
キリシマツツジは、ツツジ科ツツジ属の野生種であるミヤマキリシマとヤマツツジの交雑種とされる。「のとキリシマツツジ」は、その一品種とみられる。江戸時代、全国的にツツジの栽培が盛んとなった際に、九州南部などから能登に伝えられたキリシマツツジが、能登の厳しい風土にあわせて変異し、今日では九州南部のキリシマツツジとは、花の大きさや形状などで、異なる特徴をもつに至ったと考えられている。開花時期は、5月上旬から中旬であり、鮮やかな深紅色や紫色の花が能登の山野を華やかに染めあげる。
「のとキリシマツツジ」は、成長が極めて遅く、長い年月をかけて能登の人々が大切に守り育てた花である。
能登の人々との深い係わりについては、例えば、奥能登一円で、幸せを呼ぶ花として、嫁入り時に花嫁に持たせたとの伝承が残ることからも知られる。
珠洲市大谷町西谷地内の池上家にある「大谷ののとキリシマツツジ」は、江戸時代末頃に、能登町宇出津にて入手した古木を船で運んだものである。
各株の樹幹は、根元から10本前後に分岐しており、樹高3.5~4m、枝張り3~5.1mを測る。また、3株を合わせた枝張りは9~12mであり、幹や枝が四方に大きく延びることから、開花時期には極めて壮観を呈する。
樹齢は300年を越えるものと推定される。
「大谷ののとキリシマツツジ」は、歴代の所有者が大切に守り育ててきた、能登地方を代表する優れた樹形をもつ名木であり、文化財的価値は高く、天然記念物に指定し、その保護を図ることが必要である。
珠洲市指定天然記念物 平成16年2月16日
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