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史跡名勝天然記念物(史跡)
羽咋郡宝達志水町御舘ワの部ほか
(別図面の範囲 64,186.35平方メートル)
宝達志水町、御舘区、村井正浩ほか68名
御舘館跡は、宝達山から派生した標高約36mの舌状台地上に位置し、北を大坪川、南を杓田川に挟まれた要害の地にある。
本館跡は、一辺約80m四方の主郭を中心に、北側副郭、東側副郭の三つの曲輪で構成される。その範囲は、東西約300m、南北約200mと広大で、遺構の遺存状態も極めて良好である。
主郭には、上幅約6.5~12m、下幅約2.7~5.5m、深さ約3~5.5mの大規模な二重の堀が巡り、堀の間には幅約8.5m、高さ約2.5mの土塁が遺存し、堅固な構えがうかがえる。北側と東側の副郭は、主郭の堀や土塁にみられる大規模な拡張に伴う防御機能強化の際に付け加えられた可能性が指摘されている。
発掘調査は、主郭内部と堀、土塁を中心に実施され、掘立柱建物、柵列、井戸、焼土坑などを確認している。出土遺物は、土師器皿が全体の9割以上と圧倒的多数を占め、その他に珠洲焼、越前焼、瀬戸・美濃焼等の国産陶器、青磁、白磁などの貿易陶磁器などがある。
本館跡の存続年代は、南北朝時代から室町時代及び戦国時代であり、14世紀後半~15世紀前半と16世紀後半の二時期に盛期をもつ。
石川県の平地に築かれた館跡は、伝承地を含めて約350カ所が知られるものの、多くは後世の開発で失われ、その規模や変遷を明らかにできるものは極めて限られる。
本遺跡は、平地に築かれた館跡として、その規模の大きさ及び遺存状態の良好さで県内に類例がなく、あわせて、地元の人々によって大切に守られてきた貴重な遺跡であり、文化財的価値は高く、史跡に指定し、その保存を図ることが必要である。
宝達志水町史跡指定 平成17年3月1日
(旧押水町史跡指定 平成7年3月28日)
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