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民俗文化財(無形民俗文化財)
鳳珠郡能登町小木
小木祭礼委員会
5月2日~3日
「小木とも旗祭り」は、鳳珠郡能登町の西町にある御船神社の春祭りである。御船神社は、旧内浦町の8地区(小木・越坂・白丸・新保・長尾・市ノ瀬・四方山・立壁)の総社として仰がれている古社である。
明治初期頃まで全盛を迎えていた北前船が祭りを祝うため、船の艫に船名を書いた旗を立てていたのをまねて、小舟の中央に船名を書いた旗を立てたのが起源であるとされ、明治32年には春祭りとして「とも旗祭り」を行っていたと伝わっている。
祭りの形態は、宵祭りは夕方より神社において氏子総代等の参列のもとに奉仕される。一方、町内ごとに子供達が作製してきた「とも旗」をこの日の早朝に起こして伝馬船に立て、小木港内を巡航する。本祭りは、早朝、前日と同様に「とも旗」を起こして港内を巡航し勢揃いをする。一方、午前8時すぎから各地区では神輿の渡御があり、午後3時すぎに庄崎の浜から御座船に乗り、とも旗船が一列になって随従し小木港内を巡航する。これが春祭りの最高潮となるところから「とも旗祭り」と呼ばれるようになったのである。「とも旗」とはタンジャクという造花をつけた紙製の大きな幟である。神輿の海上渡御のとき、この「とも旗」を立てた多数の伝馬船が神輿の御座船の後に随従する。午後5時ころに接岸し、町内をとおり参道へ出て入り宮するものである。
「とも旗祭り」は、小木地区は港町であり、漁業の町であることから祭礼においても陸上だけでなく、海上にも神幸を仰いで海の安全と豊漁を期そうとしたものである。神輿の海上渡御により、高さ約30mの長大な「とも旗」を立てた船が多数供奉するのは小木地区の他に類例がなく、その「とも旗」を子供達が数ヶ月をかけて作製し、船に乗り込んで供奉するところが特徴である。また、数ヶ月かかる「とも旗」の作製過程において、小木地区の子供達が集団活動により、手作業による作製工程や地域的な要素を教わる場となっていることも特質すべき点である。
それが伝統を伝える地方色豊かな祭礼行事として民俗学的に貴重であり、無形民俗文化財に指定し、その保存を図ることが必要である。
能登町指定 平成17年3月1日
(旧内浦町指定 昭和49年7月29日)
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