ホーム > 観光・文化・スポーツ > 文化・芸術 > 文化財 > 石川の文化財 > 書跡・典籍(国指定) > 春日懐紙(紙背春日本万葉集)・平家重筆懐紙(ふねのうち)・藤原重輔筆懐紙(たちいつる)
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鎌倉時代
石川県立歴史博物館 金沢市出羽町 3-1
(表)
(裏)
重要文化財 平成21年7月10日指定
春日懐紙は、鎌倉時代中期の奈良春日社の神官や興福寺などの僧侶らが詠じた和歌懐紙のまとまりである。
本懐紙の詠者に中臣祐方、祐有らの名がみえ、歌は自然題による叙景歌が大部分である。紙背に寛元元年(1243)~同2年にかけて春日若宮神主の中臣祐定が万葉集を書写している。
本懐紙は奈良の歌壇の様相を示すまとまって伝来する稀有な懐紙群であり、また紙背は万葉集研究史料としても広く知られ、学術的価値が高いものである。
鎌倉時代
金沢市立中村記念美術館 金沢市本多町 3-2-30
重要文化財 平成21年7月10日指定
本懐紙の詠者平家重は、鎌倉時代初期の人物である。歌題を「詠餞遊女和歌(遊女に餞して詠める和歌)」とする一首懐紙「ふねのうちみやこのことやしのふらんつゝみのをとやなみにまかへて」で、遊興の場で遊女への餞別として詠まれた珍しい和歌であり、熊野類懐紙の遺例としても貴重である。
その書風はのびやかで、書き直しがみえて酔筆の特徴が窺われる。
鎌倉時代
金沢市立中村記念美術館 金沢市本多町 3-2-30
重要文化財 平成21年7月10日指定
本懐紙の詠者藤原重輔は後鳥羽院期の廷臣である。歌題を「詠餞遊女和歌(遊女に餞して詠める和歌)」とする一首懐紙「たちいつるなみたのかはにおふねうけてはるかにくたすたひをしそおもふ」の優品で、遊女への餞別として詠まれた珍しい和歌であり、当座の様子がしのばれる。小振りな文字で三行に書写されており、その筆致は端正な雰囲気を伝える。重輔の現存唯一の筆跡を伝えるものである。
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