金沢城編年史料（仮称）等の編纂（25年度）

・近世初期の金沢城や初期藩政の変遷を詳述する「三壺聞書」の伝本についての調査を行い、書誌的検討を行った。

 ・藩の年寄本多政和「本多政和覚書」や奥村栄実「官私随筆」など、金沢市立玉川図書館に架蔵される、年寄・家老・若年寄役等藩重臣の政務日記や諸記録など未刊史料の概要調査を行った。

・県外でも史料調査を進め、前田家に係る幕府関係史料の博捜につとめた。

〔主な史料調査先〕

4月10日～12日    福岡市史編纂室・福岡市総合図書館等

11月21日～22日    国立公文書館・（宮内庁書陵部）

2月14日    東京大学史料編纂所・国立公文書館

※このほか石川県立図書館・金沢市立玉川図書館などで随時調査を行った。

・11 代藩主前田治脩の日記（『太梁公日記』）等、『加賀藩史料』以外の刊行史料集にも目を向け、金沢城関連記事の抽出を行った。

・昨年度に引き続き、『金沢御堂・金沢城調査報告書』（県教育委員会   平成3 年3 月）の綱文見直し作業を進めるとともに、総合年表編（H29 ～ 30 年度刊行予定）のためのカード整理を行い、基礎データの充実をはかった。

・これまでの調査研究事業において収集・解読してきた金沢城の普請（土木工事）・作事（建築工事）関係の近世史料のなかから重要なものを選び、全文翻刻・校訂し、「金沢城編年史料」に生かすことを目的に編集してきた。

・25 年度は、藩作事所関連の史料を中心として編集作業を進め、『金沢城普請作事史料2』を刊行した。（別添資料参照）