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鎌倉時代
久麻加夫都阿良加志比古神社 七尾市中島町字宮前ホ部68番地1の1
(中島お祭り資料館・お祭り伝承館保管 七尾市中島町横田1部148番地)
像高 像1:96.5センチ 像2:98センチ
県指定文化財 令和3年12月24日指定
本像は久麻加夫都阿良加志比古神社の薬師社に安置されていた一対の随神像である。
弘安6年(1283)に神社の社殿が修造された棟札が残り、社殿に続いて門が建立された時に本像も造られたと想定されている。表面の風化が著しく、これらがかつて、門に安置されていたことを示すものである。
両像ともに巾子冠を戴き、袍を着て、太刀を佩き、笏を持ち、椅子に坐す姿である。現存の太刀、笏は後補である。針葉樹材の一木造で、内刳は施されていない。頭躰幹部を一材とするが、顔は前部で割り、玉眼を内側から嵌入し、両肩、膝前、沓部を矧ぎ寄せている。像1は顔をやや左に向け、右手に笏を持ち、両脚を垂下して坐る。像2は顔を正面に向け、腹前に両手で笏を構え、左脚を垂下し右脚を左太ももに添えるように坐る。両像とも彩色はほとんど剥落しているが、四肢のつながりが自然で、衣のしわは体の動きに応じて刻まれ、その質感をよく表している。
本像は石川県内の随神像の中でも技術・造形とも優れており、有形文化財に指定して保存を図るものである。
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